ジェームズ・ポッターの妹は吸血鬼 (ページ16)

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大広間に入る前にページ16

扉がパッと開き、エメラルド色のローブを着た、黒髪の背の高い魔女が出てきた。

「マクゴナガル先生、イッチ年生を連れてきました。」
「ご苦労様、ハグリッド。ここからは私が預かりましょう。」

マクゴナガル先生は大きく扉を開き、玄関ホールを横切った。
右手の方から凄い数の人の気配がした。
学校の生徒や教授全員が集まっているに違いない。

マクゴナガル先生はホールの脇にある小さな小部屋に一年生を案内した。
いろんな人のうっすらとした血の匂いであふれかえり、アカネはむせ返りそうだった。

「ホグワーツ入学おめでとう。
新入生の歓迎会が間もなく始まりますが、大広間の席に着く前に皆さんが入る寮を
決めなくてはなりません。

寮の組み分けはとても大事な儀式です。ホグワーツにいる間、寮生が学校での皆さんの家族のようなものです。教室でも寮生と一緒に勉強し、寝るのも寮。
自由時間は寮の談話室で過ごすことになります。

寮は四つあります。グリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、スリザリンです。」

スリザリンと言った瞬間、シリウスが舌打ちをするのが聞こえた。

「それぞれ輝かしい歴史があって、偉大な魔女や魔法使いが卒業しました。
ホグワーツにいる間、皆さんの善い行いは自分の属する量の得点になりますし、

反対に規則に違反した者は寮の減点になります。学年末には、最高得点の寮に大変名誉ある寮杯が
与えられます。どの寮に入るにしても、皆さん一人一人が寮にとっても誇りになるよう望みます。」
「スリザリンにもし入ったら減点させまくって、最下位に落としてやろうかな」

シリウスが呟いたのが聞こえた。

「まもなく全校生徒の前で組み分けの儀式が始まります。
待っている間、できるだけ身なりを整えておきなさい。」

マクゴナガル先生はそう言って出て行った。
マクゴナガル先生がいなくなると同時に、部屋中がざわめき始めた。

『お兄ちゃん、あたしグリフィンドールに入れるかな？』

アカネは少し不安そうにジェームズに尋ねる。
ジェームズは笑ってアカネの頭を撫でた。

「大丈夫だよ。アカネは絶対グリフィンドールだ。もしそうじゃなかったら僕が意地でも
引きずっていくから。」
『ふふっ、変なのぉ。』

アカネはジェームズの言動に思わず笑みをこぼす。
そうこうしている間にまた扉が開き、マクゴナガル先生が入って来た。

「さあ、行きますよ。組み分け儀式が間もなく始まります。一列になって付いてきてください。」