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「ちょっと、待ちなさーい!」
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帽子を深くかぶって、先を歩いている大倉を追いかけるA。
息切れしながらもやっと追いついたAに大倉は、
「説教されるA先輩、初めて見ました。」
嬉しそうに言った。
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「冗談じゃないよ…。
それより、なんで私の名前を知ってるの?」
疑問に思い、質問した。
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「やっぱ気になります?」
待ってましたと言うような顔で話し続けた。
「エイトがやっているNo.１美女アンケートに『そんなの聞いてどうすんのby優希』って紙を見たんです。それで…」
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村上が大倉に言った。
「去年もあったなー。
『優希と同じく』って紙も。」
「優希と同じく?」
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村上は全校生徒の一人一人の写真がのっているファイルを取り出した。
「これが風浜優希。こいつと同じくってかいたのがコイツ。
羽飛A。
コイツ、去年高一やったんに、No.１美女になったんやで?」
「へぇ〜。そうなんですか。」
「エイト内では敬語禁止言うたやろが!」
ﾊﾞｼｨ――――
「そうやった……(痛)」
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「…とまぁこんなトコロデスヨ。」
「ふ〜ん。」
「なんですか、その反応(笑)。」
「そういえば、あなた大阪弁なんだ。」
大倉の言うことをスルーして言う。
「そうです。今年のエイトは全員関西弁なんですよ。」
「へぇ〜。ってか、本返しなさい!!」
Aは大倉から本を取り返した。
「もう、あなたには用はないから。
じゃね。」
Aは走っていった。
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「そうかなぁ…。」
不適な笑みを残して、大倉は、
Aと逆方向に歩いていった。
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作者名：亜矢 | 作成日時：2012年8月27日 10時
