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「おはよう、優希」
携帯を握った手で手を振るA。
「いっつも遅い」
携帯をしまって校門をくぐる優希。
「ごめん〜。今日は寝坊しちゃって。」
Aは優希のあとを追いかけるようにして、校門をくぐった。
「今日“も”でしょ。」
優希はどんどん前を歩いていく。
「朝からそんなに怒ると、嫌な目に合うよ?」
チュピ…。チュピ…。
ピピピピ…。
「ホラ。あのスズメも飛んでいった。」
桜の木の前でとまる２人。
桜の花びらがひらひらおちていく。
「もう高２か。」
優希がつぶやいた。
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「…今年もやるんだろうね。…」
「あーあ。嫌な目に合うわ。」
嫌そうな顔している優希にAは笑った。
「まっどうせ、私たちには関係ないし。
早くしないと始業式に間に合わなくなるよ!」
Aは時計を見てそう言うと、下駄箱までかけだした。
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「間に合わなくてもいいんだけどなー。」
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優希もあとを追いかけた。
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作者名：亜矢 | 作成日時：2012年8月27日 10時
