【スプレーマムの花束を貴方に2】 (ページ27)

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73輪目ページ27

「真ちゃん、もう大丈夫。」
目を瞑っている彼に話しかける。紅潮していた頬の熱さはもう感じない。

「落ち着いたか？」
ぱちりと目を開けてこちらを窺う彼。

「うん。…ごめんね、変なところ見せちゃって。」
「いつものことなのだよ。まぁ、あまり人には見せないほうがいい表情だったがな。」
呆れたように話す彼にショックを受ける。やっぱり、相当酷い表情だったんだ。それをよりにもよって真ちゃんに晒してしまうなんて…。

「そ、そんなに酷かった？」
「ふっ。」
動揺しながら尋ねるも、彼は鼻で笑うだけだ。笑うほど酷かったってこと！？

「なんで笑うのっ！？」
「別に。」「〜っ！」
笑った理由を問い詰めてもはぐらかされてしまう。

しかし、色々と慌てたからかな、のどが渇いた。

「ふぅ。私、ちょっと飲み物買ってくるね。真ちゃんは？」
「おしるこを頼む。」
「"つめた～い"？」「あぁ。」
彼からお金を受け取って自販機に向かった。