【スプレーマムの花束を貴方に2】 (ページ20)

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66輪目ページ20

「えー、そうなのぉ―？…じゃあミケは？」
「え、私！？」
「誰か好きな人とか居ないの？」
急に話を振られて慌てて否定する。

けど、恋愛ってどんな感じなんだろうと少し興味が湧く。

「い、居ないよ！…というか恋愛とか分かんないし…。人を好きになるってどんな感じなの？」
「そりゃあ、その人の前では上手く話せなかったり、ドキドキしたりとかじゃない？」

上手く話せない、ドキドキ…。

思い当たることがあり尋ねてみる。
「そ、その…胸がきゅってなったり、顔が熱くなるのも恋なのかな？」
「それはもう恋でしょ！」断言する彼女。

この気持ちが恋…。

分からなかった感情の正体が恋であることに違和感は感じなかった。寧ろしっくりくる。

そっか、私は真ちゃんが好きなんだ。

2人が話す様子を眺めながらぼんやりとそう感じた。

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文化祭準備期間は部活は休みなので、真ちゃんと帰宅する。

「部活が休みだとなんだか変な感じだね。」
「そうだな。…ミケ、この後は暇か？」
「うん。どうかした？」彼を見上げながら返事をする。

「シュートタッチを確認しておきたいのだよ。今はテスト期間でもないしな。」
「じゃあコートに寄っていこっか。」

その言葉に、帰り道にあるコートに寄って行くことにする。