8輪目 ページ10
その後は多くの業務をこなしたり、記録の方法を教わったりするなどして時間が過ぎていった。
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部活の終礼が終わり、2人で少し話す。
「ふぅ。お疲れ様、さつきちゃん。」
「ミケちゃんもお疲れ様。なかなか疲れたね。」
「ね。覚えなきゃいけないこともたくさんあるし、早く慣れなくちゃ。」
もっと頑張らなくちゃと決意を新たにする。
「この後はミケちゃん、もう帰る?」
「あ、私は…」
「おい、ミケ。さっさと来い。」
さつきちゃんに返事をしようとするが、第三者の声に遮られてしまう。振り向くと、真ちゃんが迎えに来ていた。
「ごめんね、この後は真ちゃんの居残り練習に付き合うことになってて。」
「ううん、私も大ちゃんが居残りするから待ってなくちゃ。」
「じゃ、一緒にいこ。」
さつきちゃんも残るみたいなので一緒に行くことにする。
「どっちでもいいが早くするのだよ。」
「もう、せっかちなんだから。」
こちらを急かす真ちゃんに2人で着いていく。
道中は3人で少し話をした。
「さつきちゃん、彼が幼馴染みの真ちゃん。」
「緑間真太郎なのだよ。」
「桃井さつきです。」
にこりともせずに言い放つ真ちゃんに、笑顔で答えるさつきちゃん。
「真ちゃんはちょっと気難しいけど、慣れたら面白いんだよ。」
「俺のどこが面白いのだよ。」
フォローするも、逆に真ちゃんにツッコまれた。
「語尾とか、性格?」
「語尾は私も気になってた。なのだよって初めて聞いたもん。」
「でしょう?」
「ふふ、そう考えると確かに面白いかも。」
2人で笑っていると、彼はどこが不満そうだ。
「俺は至って普通のことを話しているだけなのだよ。」
今日のラッキーアイテムである招き猫を手に言い放つ彼。何だかシュールだ。
「ふふ。やっぱり面白いよ、真ちゃん。ね、さつきちゃん?」
「あははっ、そうだね。ミケちゃんの幼馴染みってすっごく独特なんだね。」
その光景を前に私達はまた吹き出す。それを見て彼はまた不満そうに鼻を鳴らすのだ。
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作者名:みぃ太郎 | 作成日時:2023年6月22日 13時