【スプレーマムの花束を貴方に】 (ページ33)

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お風呂はさつきちゃんが言った通り、大きな温泉だった。露天風呂もあるそこは、疲れた体にはとても魅力的だった。

体を洗ってから、さつきちゃんと露天風呂に浸かる。

「はぁ～、気持ちいい。」
「本当。最近、少し肩こりがひどかったからありがたいよ。」
彼女の言葉に同意する。

「本当だよね。なんだか疲れが癒やされていくよ～。」

女湯は私達2人しか居ないので静かだった。
湯の流れる音だけが響く。

本当に良い湯だと癒やされていると、隣がだんだん騒がしくなる。

「隣はにぎやかだね。」
「ほんと。もし大ちゃんが居たら飛び込んだり、泳いだりすると思うよ。」
「そこに真ちゃんが居たら、きっと怒鳴るんだろうなぁ。」
「あはは、ありそう。」
幼馴染みの様子を想像して、私達は微笑み合う。

そう話していると、バシャーンという音が隣から響いた。そしてすぐに、「何をやっている、青峰！飛び込むなど、周りに迷惑なのだよ！」と真ちゃんの怒声が響いた。

予想した通りの展開に、私達はぽかんとする。そしてすぐに、顔を見合わせて笑った。

「もう、本当に大ちゃんったら。」
「あははっ、もう呆れを通り越して面白く思えるね。」

しばらくすると、さつきちゃんは先に上がった。私は長風呂派なのでもう少し湯を楽しむことにする。