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21輪目 ページ23

〜赤司side〜

教室を出て行った彼女を横目に、息をつく。

「亜麻野といると、何だか気が抜けるな。昔からあんな感じなのか?」彼女の幼馴染みである緑間に尋ねてみる。

「あぁ。昔から変わらないのだよ。」
「まぁ、そうでなければ緑間とここまで仲良くできないか。」
少し気難しいところのある彼とここまで仲良くできるのは、亜麻野の性格あってこそだろう。

真面目で、柔和で、オレ相手でも変わらず接する。そんな彼女がいると、なんだか空気が柔らかくなる。
しかも、ここぞというときの力強さもある。特に灰崎相手に物申した際には思わず笑ってしまった。

「腐れ縁なのだよ。」鼻を鳴らしながら答える緑間。
「だが、別に嫌というわけではないんだろう。」
「…嫌だったら、一緒にいないのだよ。」
相変わらず素直ではない彼は、眼鏡のブリッジを押し上げながらそう話す。

そんな彼女にオレは部活の仲間として、友人として好意を抱いている。それは桃井や青峰も同じだろう。


最近は、学校が楽しい。
部活や、こうやって友人と過ごしている時間は家の重圧を少し忘れられる。


願わくば、少しでもこの優しい時間が永く続いてほしい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「はい、真ちゃんはおしるこ。」
「有り難く頂くのだよ。」
熱々のそれを手渡す。

「それで、はい。赤司くんにはオススメのコンポタです!」
「ありがとう。こういったものは初めて飲むな。」

"つめた〜い"のそれを手渡すと、彼は興味深そうに見つめる。そして、缶に口を付けた。

「ど、どうかな?」
「美味しいよ。缶の飲み物がここまでとは思わなかった。次から購入してみるのも悪くはないかな。」
ドキドキしながら聞いてみるが、どうやら気に入ってもらえたらしい。ほっと胸を撫で下ろす。

その後は、雑談をしてお開きとなった。

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作者名:みぃ太郎 | 作成日時:2023年6月22日 13時

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