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05. ページ7

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午前5時。




校門の付近でで自転車にゆっくりとブレーキをかける。









そして私の前を勢いよく横切る二人。





時差で彼らの残した風が私の髪をなびかせる。








…今日も元気そうでなりより。








私は自転車置き場に自分の自転車を停めて、体育館へ歩き出す。











かれこれ数週間。






初めの何日かは眠たかったものの、


最近はこの生活に体が慣れてきたようだ。







今は少しも眠たさを感じない









…のは嘘だけど。






夜更かしをするあの頃の元気は今はもうない。






ザ・健康児といったところか。











二人に遅れて私は体育館シューズを履き、ボールの準備をする。










なんだか、マネージャーにでもなった気分。












「ここのところ毎日ありがとう!!柿谷さん!」











日向くんの眩しい笑顔に当てられて、私も笑顔になってしまう。











『ううん、私二人のこと見てるのすごい楽しいし。』













バレーの知識0の私にも日向くんは沢山教えてくれる。





影山くんも日向くんの説明があやふやな時とか、質問したら答えてくれる。





…二人とも擬音語が多いのが特徴的だけど。







けど、そんな時間が楽しかった。









日向くんのすごいジャンプ力とか影山くんの綺麗なトス?とか


ほんとうに、あの日のスパイクを見てから私は彼らのファンなんだ。











映画の名シーンを見た時みたいな、全てを忘れてしまう感覚。







ただ、目の前で起こる出来事に息をするのを忘れてしまう、そんな瞬間。











「柿谷さんってさ、部活入ってないの?」







『うん、帰宅部。』








「じゃあさ、マネー…」












外で誰かの声が聞こえた。











『日向くん、影山くん、いつもありがとう!

また明日ね!おじゃましました!』









私はボールをそそくさと直して、逃げる様に体育館を後にした。








多分朝練にきたバレー部の人達だろう。







帰宅部のましてや一年の私が居たら邪魔になってしまう。







成り行きとはいえ、線引きはちゃんとしておきたかった。










私は毎日その1時間のために昔の3時間も早い時間起きるようになった。







…好きなモノなら苦にならないとはこのことか。










そういえば、さっき話してる途中で出ていっちゃったな。







…明日謝らないと。










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いもり - すごい面白いです...!今すごーく良い感じの距離感なのでこれからどう縮まるのか気になります...!(*´д`*)ドキドキ更新頑張ってください! (4月1日 17時) (レス) @page22 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ととととトマト | 作成日時:2024年3月29日 2時

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