いやいや、ただのバレー馬鹿。【影山飛雄】 (ページ20)

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「はよ。」

『お、おはよ〜…』

その日は珍しく影山くんは起きていた。

見られたくない日に限って。

「おま、どうした、その顔。け、喧嘩でもしたのか。」

私の顔を見るなり、まるで化け物でも見たかの様な反応だ。

おめでたいことに私の目はまだ少し腫れ上がっているのだ。

別名、品行方正の化身とも呼ばれる私が喧嘩をするとでも？？

なんて心外な。

『…アンタらのせいだよ。』

腹が立ったので、

そのサラサラヘアを思い切りぐちゃぐちゃにしてやった。

＿＿＿＿＿＿＿

「ほい、じゃあ入部届もらっていくな。」

『はい、お願いします。』

職員室の扉の前で、担任に一枚のプリントを渡した。

「じゃあ清水！コイツ頼んでいいか？」

後ろを振り向くと、そこにはメガネ美女が。

「分かりました

…って君、この前試合来てくれてた子だよね？」

『はい！』

案内するね、と微笑まれただけで思わず照れてしまう私。

「その目は昨日のせい？」

隣に並び廊下を歩く私を見て淡々と一言。

はわーｯ！、バレてる、バレてるよ。見られてた！？

なんて恥ずかしい。引いた熱が再び顔に集まっていくのを感じる。

『あはは、そうなんです…。』

「ふふ、かわいい。」

隣で美女が私を見て二度も微笑んだ。

うっかり宇宙猫になってしまう。

まさにビックバン。

＿＿＿＿私、この清水先輩すきだ、、、

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