いやいや、ただのバレー馬鹿。【影山飛雄】 (ページ14)

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おはようございます。Aです。

只今全速力で走っております。

朝一番に言い訳から入るという愚行に走っても良いでしょうか。

寝坊は！！しておりません。

乗るバスを間違えて呑気にイヤホンで曲を聴いていたのは私です。

仙台市体育館なんて中学の頃友達の付き添いで一度行ったっきりだった。

彼氏が初のスタメンだからと半ば無理やり動向されられた私だが、その時も確かバレーボールの試合だったはず。

こんな事ならしっかり道を覚えていればよかった、などとたらればを漏らしてしまう。

イヤホンなんか早々にポケットにしまい込んで、目的地に辿り着く。

入り口付近にあるでかいトーナメント表を私は息も絶え絶えに確認する。

いやー、ほんと…スニーカーでよかっ、た…

横腹が痛い。指で烏野を探していく。

用紙には一回戦の結果が既に記されていた。

まさか一回戦敗退なんて事があれば土下座問題だ。

赤くマッキーで色塗られた線は烏野の隣の線に色塗られていた。

よかった、やった。

横腹を押さえながら早足で近くの扉を開ける。

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体育館に足を踏み入れると私は完全に蚊帳の外であった。

歓声。コール。微かにボールの弾ける音。

皆が視線を集める先に、私も身体を傾け前線へと階段を降りていく。

手すりに少しの体重をかけて、目標の人物を探す。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿みつけた。

と、同時にあの日と同じスパイクが視界に映る。

＿＿＿＿＿あぁ。あぁ。

歓声がすぐそばで聞こえるのに、何故か遠く感じる。

今日も、カッコいい。

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