鎖が16本 ページ16
「おうA。ってどうした? 顔色悪いぞ」
朝、私は太宰サンの云った意味を考えていたせいで若干乍ら寝不足気味だった。
「大丈夫です……」
「そうか? 今日もトレーニングだからな、頑張れよ」
「はい、ありがとうございます」
やはり中原さんは優しい。
中原さんが上司……と云うか異能の主人でよかった。
「そういや手前、昨日太宰の奴に絡まれてただろ? まあ、大変だったな」
中原さんはまた私の頭に手を乗せた。
そういう癖があるのか? あ、自分より身長低い人に会うのが珍しいからか?(失礼)
そんなに変わらないけどなあ。
「ありがとうございます。あの中原さん、私のマンションの場所、というか部屋、太宰サンに教えました?」
「あ? 教えてねェよ。何だ?真逆太宰の奴、手前の部屋に……」
「はい……」
「マジかよ……」
中原さんが気の毒そうに私を見た。そんな目で見ないでほしい。
「あの、どうして太宰サンは私に絡むんでしょうか?」
「さあな、奴の考えてる事は俺にも分かんねェ。だがまあ、彼奴が拾って来たって事は利用価値があると思われたんじゃねえの?」
「利用価値、ですか……」
「ああ。まあ奴の考えを読もうなんざ考えない方がいいぜ? 少なくとも今の手前じゃ無理だ」
「そうですね……」
中原さんはにかっと笑うと外套を翻し歩き出した。
私も慌ててその後を追った。
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れい - 続き、楽しみにしています(*´∇`*)/ (2017年8月3日 12時) (レス) id: ea54add459 (このIDを非表示/違反報告)
徒長(プロフ) - れいさん» ありがとうございます! (2017年8月3日 11時) (レス) id: f4aa93743b (このIDを非表示/違反報告)
れい - 読み方はボスですよ。 (2017年8月3日 11時) (レス) id: ea54add459 (このIDを非表示/違反報告)
徒長(プロフ) - ありがとうございます。読み方はしゅりょう、ですか?ぼすですか? (2017年8月3日 11時) (レス) id: f4aa93743b (このIDを非表示/違反報告)
れい - 黒の時代での森さんへの呼び方は首領、探偵社入社後は森さんですよ。 (2017年8月3日 10時) (レス) id: ea54add459 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:徒長 | 作成日時:2017年8月1日 12時