tngr 初日を背に佇む、我等の光。 ページ26
・正月ネタ
・現パロ
・書き殴ったものなので駄文はお見逃し下さい
十二月三十一日、大晦日。
今年はどう過ごそうか、悶々と考えていた時。
インターホンが鳴ったので、こんな深夜に誰が…なんて呟きつつ、重い足を引き摺るように玄関へ向かった。
肌寒い玄関で、ひんやりと冷気を帯びた取っ手を押せば、隙間からちらりと覗く金糸のようなサラサラとした髪。思わずそこでぴたりと手を止めてしまい、扉の向こうから、早く開けろや、なんて聞こえてくる。
クスリと笑って人一人通れるくらいの隙間を作ってやれば、そそくさと入ってくる人影。
扉を閉めると同時に後ろからふんわりと抱きしめられ、寒かっただのまだ起きてたんだだの、起きてたのはアンタもやろ、という言葉をギリギリのところで飲み込む。
前に回された手を握れば、かなり冷え込んでいた。そりゃ彼と自分との家の距離は、決して近いとは言えない。彼は、それを分かっていて来たのだろうか。いや、彼のことだからそれを踏まえた上で来たのだろう。
すると、再び声をかけられる。何時の間にかぼーっとしていたのだろう。
「俺にも構えや」なんて不貞腐れるものだから、俄然愛おしくなって勢い良く後ろを向き、そのまま彼に覆い被さる。
彼の香りを肺いっぱいに吸い込み、腕の中で照れながら暴れる彼の、愛おしいことこの上ない。
「はな、せ…トントン…！」
「え〜、嫌やなぁ…」
と、少し意地悪してやろうと思い、更に抱きしめる力を強くしてやる。すると、どうやら諦めたらしく、腕をゆっくり自分の体へ巻きつけてきた。可愛いな。
「とんし、とんし。」
「ん〜？」
「初日の出、見に行かんか。」
初日の出。と彼がもう一度呟く。
初日の出…珍しい、このぐらいの寒さになると、滅多に外に出たがらない彼からのお誘いだ。行くに決まってる。寧ろここで断る奴なんているか？そんな奴がいたら滅多刺しにしてやる。いや、まずグルさんはあげないが。
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寂光(プロフ) - 白兎さん» 白兎さん、大変お待たせいたしました……！もう一つのdksの小説は、パスワードを忘れてしまって更新できなくなってしまいました…申し訳ございません…。こちらで少しでも楽しんでいただけたら幸いです！ (4月4日 23時) (
レス) id: 353422a9b0 (このIDを非表示/違反報告)
白兎 - 続き待ってます…！ (12月30日 12時) (レス) id: 64c7eb81ff (このIDを非表示/違反報告)
白兎 - うぁ、大好きです…(無事昇天)寂光さんの小説大好きなんで嬉しいです…。しかもdks推しという同士感(すん)ありがとうございます。救われました(？) (12月29日 10時) (レス) @page45 id: 64c7eb81ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寂光 | 作成日時：2020年8月23日 23時
