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No side



「ふふ、そうだね…幻覚作用を持つ。公安らしい解答だ。ほら、信号青だよ。」

玲はアクセルを踏む。

「サルビアは…母さんが、好きだったんだ。



庭で沢山育てていて、夏はとても綺麗だったよ。あ、もちろん幻覚作用を持たないものを植えてたけどね。」



「…なぁ、君は何が目的なんだ?Aに自分を思い出してもらった先に何かやりたいことがあったんだろ。」

玲は真剣な口調で話す。茜は目を伏せる。



「そうだね…ずっと火事の犯人を見つけかった。父さんが死んだ今、頼れるのはAお姉ちゃんしかいなかったから。頑張って探したよ。」



玲は息をのむ。

「君の父も亡くなっているのか?」

「そうだよ。死んだっていうか、失踪したって聞かされてるけど。」



玲の手が震える。玲は深呼吸をしてからまた口を開く。

「…探したって言うけど、どうやって探したんだ?Aは…公安の人間なんだぞ。」

公安の人間の居場所がそう簡単に分かる訳無い。



茜が笑みを浮かべる。



「父が亡くなってから、ぼくは誰も頼れる人がいなかった。このままぼくも死ぬんだと思ったよ。



その時、拾ってくれた人がいた。その人に色々教えてもらったんだ。」

「…そうか。」

「うん。会話術、マナー、



…気配の消し方、拳銃の撃ち方、爆弾の作り方、死体の片付け方とか。」



玲は車を止める。警視庁に着いたのだ。玲は車のドアを開けた状態で最後の質問をする。



「なぁ、その拾ってくれた人って…」





茜はゆっくりと玲の方を向いて答える。










「ジン、だよ。」










「知ってるでしょ?_____。」










”桐生玲”に着々と近づいてくるその影。時間はもう少ないのかもしれない。










ーーー

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- 久しぶりに来たら続きが更新されててうれしい🎵⤴️ (8月22日 15時) (レス) @page50 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
微睡(プロフ) - 泉さん» ありがとうございます!ゆるりと更新していくので読んでやってください! (8月5日 10時) (レス) id: abcbb5d66a (このIDを非表示/違反報告)
- 1ページの文字数が少なくて読みやすいです! 更新頑張って下さい! (8月4日 7時) (レス) @page6 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:微睡 | 作成日時:2023年7月31日 18時

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