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私は零の腕を持っていたハンカチを使って止血する。痛々しい顔は病院で診てもらおう。
『ほら、病院行くよ！！早く動いて！！！』
2人はじっとこちらを見ている。
『え…どうかした？』
なんだか深刻そうな表情だ。
『ってあれ？ここどこ？なんで私こんな所にいるの？』
周りを見ると、見覚えのない部屋。ここはどこ？いつの間に来ていたのだろうか。
「…分かった。行くぞ、A。」
ぎこちない笑みを浮かべて歩き出す玲さん。生憎どうやったら外に出られるのかもよく分からない。
さっきまで分かっていたような気がするんだけど…
「A…」
私の後ろから声を掛ける零。
『？どうかした？？』
眉をひそめて何か言いたげだ。
「…いや…」
そう言って私の手を握って歩き出す。
『ちょ、何してんのゴリラ！？！？』
私は振りほどこうとするけれど、零の力が強すぎてそれは叶わない。
「道分かんないんだろ。出口まで繋いでおこう。」
きゅう、と私の手を握る零。
『あ、そう…？ありがと。』
大人しく連れて行ってもらうことにした。
「じゃあ、Aは零と一緒の車だ。今日はもう遅いし、そのまま帰ってもらって構わない。Aはちゃんと零に送ってもらえよ？」
外に出るともう真っ暗だ。
『分かりました。』
「零、Aのこと頼んだよ。」
玲さんがぽん、と零の肩を叩く。
「はい。もちろんです。」
私は零と警察病院へ向かう。零が治療を受けた後に、私を家まで送ってもらうことにした。
『ねぇ零…なんで私達はあんなビルにいたの？』
助手席に座ってぼー、と外を見ながら質問する。
「…Aが眠っている間に誰もいないビルに連れて行ってびっくりさせる、っていうドッキリを仕掛けようとしてたんだ。」
『はぁ？絶対嘘じゃん。じゃあその腕の怪我は！？そのぼこぼこの顔はどうやって説明すんのよ！！』
「これは…転んだんだ。」
『はーーーーあぁ！？！？！？嘘つくならもっとましな嘘つけっつーの！』
「本当だ。」
『いやどう考えても腕は撃たれてんでしょ！？！？てかなんで顔だけそんな殴られてんの！？！？』
「…僕が…イケメンなばかりに…」
『調子乗んなよゴリラァ！？！？！？』
病院で治療を受けた零は、顔だけミイラみたいで果てしなく面白かった。
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泉 - 久しぶりに来たら続きが更新されててうれしい🎵⤴️ (8月22日 15時) (
レス) @page50 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
微睡(プロフ) - 泉さん» ありがとうございます！ゆるりと更新していくので読んでやってください！ (8月5日 10時) (レス) id: abcbb5d66a (このIDを非表示/違反報告)
泉 - １ページの文字数が少なくて読みやすいです！ 更新頑張って下さい！ (8月4日 7時) (レス) @page6 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：微睡 | 作成日時：2023年7月31日 18時
