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『ふわぁ…』



今は私がメインで担当する事件の調査を進めている。生憎順調に進んではおらず、最近は寝不足だ。

「Aさん?解決の目途も立ちませんし、そんなにご無理なさらなくても…」

どうぞ、と私の机にコーヒーを置いてくれる後輩ちゃん。

『ありがとう…まぁ、そうかもしれないけどねー。』

分かってはいるけど…



「そうだぞ、A。一回寝た方が良いんじゃないか?」

『あんたのせいだよ金髪ゴリラ…』

「えぇ、なぜだ…」

出されたコーヒーを一口飲む。

零が以前大きな事件を解決したから、私も負けてはいられない。

私だってもっと良い成績を出さなくちゃ。

改めてパソコンに向かう。



「はい、ストップ。」

手で目隠しをされて視界が真っ暗になる。

『っわ!ちょっと…玲さん!!』

その手を目の前から外して振り向く。

「A無理しすぎ。休んでくださーい。ほら零。」

「はい。」

『ちょ、何してんの!』

勝手に私のキーボードを打ち始める零。カタカタと2分ほどやってから、パソコンの電源を落とす。

私が調査していた資料を端的にまとめて、一覧にしている資料ファイルに入れてくれた。

「終わりました。」

『はー?何言ってんの!?』



「よし、A寝るぞ!」

玲さんはそう言って私が一口飲んだコーヒーを飲み干す。

『え、ちょっ…それ私飲んだやつ…』

「はぁ!?玲さん何してくれてるんですか!!」

「え、そーなの?ごめんごめん」

へらり、と笑う玲さん。笑いごとじゃないよーー!!顔がどんどん熱くなってくる。



「A、ほら行くぞ。」

零に腕をぐいぐいと引っ張られ、私は連行される。

『いいいたいって!!分かった分かったから!!いったいわゴリラ!!!!』

叫んで抵抗したのも虚しく、零にぽい、と仮眠室のベットに投げられる。

『ちぇ…折角寝るなら玲さんに寝かしつけてもらいたかったなぁ。』

「お前はいくつだよ…」

はぁ、と大きなため息をついて私の頭をふわりと撫でる零。



「Aが熱中症で倒れた時はあんなに素直で可愛かったのにな…」



蘇る記憶。



『黙れゴリラ!!殴って記憶飛ばしてやる!!!』

私は殴りかかろうとするが、零に両手で押さえつけられる。一生の恥だあんなもん!!!

「はいはい、疲れてるんだから早く寝ろ。」

赤子のように私を宥める零。すっごくむかつくけど眠気には抗えない。



『うーーーー…零のばか…』

目を閉じるとあっという間に夢の中だ。

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- 久しぶりに来たら続きが更新されててうれしい🎵⤴️ (8月22日 15時) (レス) @page50 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
微睡(プロフ) - 泉さん» ありがとうございます!ゆるりと更新していくので読んでやってください! (8月5日 10時) (レス) id: abcbb5d66a (このIDを非表示/違反報告)
- 1ページの文字数が少なくて読みやすいです! 更新頑張って下さい! (8月4日 7時) (レス) @page6 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:微睡 | 作成日時:2023年7月31日 18時

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