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No side
「零、ちょっとこっちおいで。」
玲が言う。
「はい。」
零は持っていた資料を置いて玲の所へ向かう。零が近づくにつれて、先ほどまでの玲の楽しげな雰囲気は消え、昨日放っていた黒いオーラを纏い始める。
「なんでしょうか…」
「なんでしょうか、じゃないよね？」
玲は笑顔のまま声のトーンを下げる。
「…昨日はすみませんでした…」
ふぅ、と息をつく玲。
「俺も冷静じゃなかったのは謝る。すまなかった…でも、」
玲は鋭い目つきで零を睨む。
「俺はAに夕食奢ったら家に車で送るように言ったよね？」
「…はい…」
「命令に背いたね？」
「……はい……」
零の声がどんどん小さくなる。
「正直に答えなさい。それはAが心配だったから？それとも…下心があったから？」
「……」
「零？答えなさい。」
玲は声をより低める。
「…後者が7割…」
ドンッ
『ちょ、なんですか！？！？』
Aが心配そうに椅子から立ち上がり、こちらを見る。
玲が華麗な一本背負いで零を投げたのだ。
「ごめんごめん、気にしないで！」
へら、と笑う玲。
「そうだぞ、A…これは僕が悪い……」
倒れたまま言う零。
『そう…？金髪ゴリラはちゃんと反省しなさいね。』
そう言って仕事に戻るA。相変わらず零への当たりは冷たいようだ。
零の腕を掴んで起こしてやる玲。
その時、零の耳元で囁く。
「Aを助けたことには感謝している。だが、やんちゃしたら次は無いからな？」
零も負けじと言う。
「…それはお互い様です。」
零はキッ、と玲を睨む。
玲はふは、と笑う。
「そうだな！」
零の頭をふわり、と撫でる。余裕そうな笑みを浮かべる玲。
零が口を開く。
「Aの好意は今貴方に向いているかもしれませんけど…直ぐに僕を好きになってもらうんで。」
「そうか？せいぜい頑張るといい。」
バチバチと稲妻が走りそうな2人の間。睨む零と笑う玲。
その様子を遠くで見ているA。ぼそりと独り言。
『あの人達何してるんだろ…仕事しないのかな。』
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2023.08.10.全体的に編集しましたが大幅な変更はないです。
なんだか最近玲さんのデレが激しくてキャラブレを感じるよ！！いやこれはブレてなんかないよね！！
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泉 - 久しぶりに来たら続きが更新されててうれしい🎵⤴️ (8月22日 15時) (
レス) @page50 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
微睡(プロフ) - 泉さん» ありがとうございます！ゆるりと更新していくので読んでやってください！ (8月5日 10時) (レス) id: abcbb5d66a (このIDを非表示/違反報告)
泉 - １ページの文字数が少なくて読みやすいです！ 更新頑張って下さい！ (8月4日 7時) (レス) @page6 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：微睡 | 作成日時：2023年7月31日 18時
