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パンッーー…





銃声が暗闇に響き渡る。

私は強く閉じた目を開け、素早く状況を確認する。



「うがあぁっ!!」



拳銃をこちらに向けていた男は唸りながら地面に倒れこんだ。

どうやら肩を撃たれたらしい。



その男の後ろで、よく見知った顔の人間が拳銃を下ろす。





『零…』





零はため息をついて私に歩み寄る。

「聞こえるか?玲さんが撃たれた。今すぐ全員現場に来い。玲さんを病院に連れていけ。車も頼む。周りに怪しい人間がいないか注意しろ。いたら直ぐに報告だ。」

玲さんに代わって素早く指令を出し、同時に私が抱き締めていた玲さんの様子を確認する。

私も零に続いて指示を出す。

『現場には拳銃を持った人間が2人。1人がすでに取り押さえていて、もう1人は今零が肩を撃った。すぐに確保しろ。』



他の仲間が走って近づいてくる。

『…そこまで危険な状態ではない。』

私は玲さんの体を預け、捕らえられている玲さんを撃った男に歩み寄り、見下ろして言う。



『玲さんを傷つけた罪は重いぞ。覚悟しておけよ。』





玲さんは病院へ、捕らえられた2人はそのまま警察へとそれぞれ車で連れて行かれ、現場の倉庫には私と零2人だけが残る。



「…A、怪我はしてないか。」

零は私の顔も見ないで倉庫内に不審なものがないか、ライトで照らして確認している。

『うん。私は大丈夫…。』

私も零と反対の方の棚を確認するためライトを付けて倉庫を歩く。



『でも玲さんが…』



ライトを握る手が震える。



『ごめん。私がもう少し早く行けていれば玲さんに怪我をさせることがなかったのに…』





悔しい。悔しい。

先ほどの玲さんの表情を思い出す。いつもの明るく優しい笑顔とは全然違う。痛みを堪えて酷く歪んでいた。

絶対に助けられたはずなのに…

唇を嚙みしめる。視界がぼやける。



悔しい…!





ギュッ





『え…』

後ろから抱き締められる体。

零のたくましい腕が私を包む。



『零…?』



「…お前のせいじゃない。僕も不審感は持っていたけれど、玲さんには報告しなかった。僕にも責任はある。」



「この責任は2人で半分こだ。」





「Aが抱え込まなくていいよ。」





より一層強く抱き締められる。

普段ならこんなのすぐに引き剝がしてぶん殴ってやるのに。



『ごめん…ありがとう…』

私の目から涙が零れる。



今日だけは零に甘えよう。



私は零の腕にそっと触れ、彼の首に顔を寄せた。

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- 久しぶりに来たら続きが更新されててうれしい🎵⤴️ (8月22日 15時) (レス) @page50 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
微睡(プロフ) - 泉さん» ありがとうございます!ゆるりと更新していくので読んでやってください! (8月5日 10時) (レス) id: abcbb5d66a (このIDを非表示/違反報告)
- 1ページの文字数が少なくて読みやすいです! 更新頑張って下さい! (8月4日 7時) (レス) @page6 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:微睡 | 作成日時:2023年7月31日 18時

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