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私は倉庫の前へ出て、動いた影を確認する。見知らぬ顔。取引相手か。



パンッ



発砲する。取引相手の左足を弾がかすめて倒れる。

後から出てきた零。標的の腕を後ろに回して片手で押さえ、もう片方の手は拳銃を標的のこめかみに押し付けている。

私も素早く倒れた取引相手を上から押さえつけ、仲間に連絡する。

『取引現場を押さえた。応援頼む。』



ポツリ、ポツリと雨が降り始める。

私と零は仲間が来るまでに玲さんに連絡をする。

「玲さん、取引現場を押さえました。このまま連行します。」

『容疑者2人をこのまま連行します。』

「ご苦労様。帰っておいで。」

激しい緊張の後の玲さんの落ち着いた声…!癒し!!!

『はいっ!!』

「A、うるさい…」

『はー?零には言われたくないんですけど。』





仲間が駆けつける頃には雨はすっかり激しくなっていた。

ザーザー、と強く地面に雨が叩きつける音を聞きながら、仲間に零と取り押さえていた2人を渡す。

『…っくしゅ』

「寒いか?そんな格好じゃ風邪ひくぞ。」

ふわり、と零が着ていた漆黒のスーツのジャケットを私に掛けてくれる。

零のYシャツに冷たい雨水が染み始める。

『ちょ、零が風邪ひいちゃうよ!』

私は自分の肩から零のジャケットを下ろそうとする。

「ダメだ。ほら、早く帰るぞ。」

零が私の頭を優しく撫でる。その手は雨に打たれていつもより冷たかった。

零が私の肩をジャケットが落ちないように押さえながら歩き出し、そのまま仲間が運転する車に乗って私達も警視庁へと戻る。



車内で私と零は後部座席に隣り合って座る。

零の体温で温まったジャケットからは、零の甘い香水の匂いがする。その優しい匂いをかぎながら温まる。

『零、ありがと。』

「…素直にお礼が言えていい子だな。」

私に近づいてちゅ、と私の頬にキスをする零。





『…っっな!?!?!?!?』

私の顔がぶわあ、と熱くなる。

零がこてん、と私の肩に頭を乗せてくる。

私の肩がびくんと跳ねる。

『ちょっ、金髪ゴリラ!?!?!?!?熱でも出したの!?!?!?』

「熱なんかない。僕は正常だ。」

『正常な零はそんなこと言わないでしょ!!!』

「そうか?なら今後はもっと言った方が良いな。」

『なんでそうなるんだよ!!!違うからやめて!!!!』

「お2人とも…あんまりいちゃつかないでください…」

運転してくれている後輩が顔を赤らめながら言う。



『いちゃついてない!!殴るよ!!!』

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- 久しぶりに来たら続きが更新されててうれしい🎵⤴️ (8月22日 15時) (レス) @page50 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
微睡(プロフ) - 泉さん» ありがとうございます!ゆるりと更新していくので読んでやってください! (8月5日 10時) (レス) id: abcbb5d66a (このIDを非表示/違反報告)
- 1ページの文字数が少なくて読みやすいです! 更新頑張って下さい! (8月4日 7時) (レス) @page6 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:微睡 | 作成日時:2023年7月31日 18時

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