聴こえない ページ22
薬研藤四郎ver.
これは、少し前のお話*______
俺達が鶴丸の旦那の後を追う様に大広間に着くと、何故か焦っている旦那が居た。
かちかち と己の……刀から音が聞こえそうな程、旦那は震えていた。
一兄をちらり と見やれば、何処か分かった様な…複雑な顔をしていた。
「なぁ、乱______」
「ありゃ？ここって、僕等の自室じゃなかったっけ？…ね、弟丸」
ふわふわ しているが、芯を含んだその声______髭切の旦那によって遮られてしまった。
髭切の手の先には、俺達が探していた人間…女子が嬉々とした表示で鶴丸を見ながらノート……を見せに来る。
…なんだ、この人間は
何故 喋らない？何故ノートとペンを持っている？
何千年と生きてきたが、こんな人間は俺にとって初めてだった。
俺がその人間……女子見入っていると、鶴丸がすうっ と己自身を抜いて、髭切に向ける。
おいおい何してんだよ、旦那
向けるのはそっちじゃねぇ、もうちょい斜め下だ。
そう思っていても、俺は声に出さなかった。
いや、出せなかった
鶴丸の旦那が髭切に刀を向けた時、女子は驚いた様に…まるで、俺達の兄弟が人間の事を怖がる様な顔をしたのだ。
「…何で」
「どうしたの、乱」
「何で、安心した顔をしないの…？」
乱がぽつり と発した言葉は、一兄の身体を強張らせた。
まるで、俺の気持ちを代弁するかの様に
…普通なら
自分自身に刀を向けられてないと思ったら、安堵をする筈だ。
自分の事でなっているのなら、尚更
なのに、何故あの女子は、
ぐるぐる と何千年 生きてきた頭で考えるが、答えは出る筈が無く。
ただただ、その女子に興味を持つ事しか出来なかった。
一旦、これは置いておくか…そう思って現状に注意を向けると、その女子が苦しそうに、胸を押さえていた。
…鶴丸の旦那、ちょいとやり過ぎたみてぇだな
助けたい そうは思わなかったが、足が勝手に動いていた。
何故か、その女子の近くまで行っていた。
一兄が声を荒げて何かを言ったが、すまんな、一兄。
身体が言う事を聞かないんだ
その女子の肩に触れると、驚く程 細くて、頼りなくて。
その小さな肩に、どれ程の期待と言う名の重圧がのし掛かってきたのだろうか。
''ブラック本丸を、シロにして欲しい''
そんな政府のただの社事情によって、 まだ幼い女子の未来は閉ざされたのだ。
「大丈夫だ。焦らず、ゆっくりと息を吸って……そうだ。焦らず、」
同情ではなく、ただ力になりたいと思ったんだ。
.
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柚子×たいやき(プロフ) - 朔さん» もし指摘して下さるのなら、説明出来る範囲で説明致します。話を投稿する時は、私の方で再度検討いたしますので、今後も温かい目で見てくださると嬉しいです。私の完全な力不足です、本当に申し訳ありませんでした。 (2019年4月30日 19時) (
レス) id: d382c0e04c (このIDを非表示/違反報告)
柚子×たいやき(プロフ) - 朔さん» もし私の表現で不快にさせてしまったのなら、申し訳ないです。 どこの場面でしょうか？私はまだ未熟な学生なので、難聴という病を調べてみましたが、私の力不足だったのかもしれません。 (2019年4月30日 19時) (レス) id: d382c0e04c (このIDを非表示/違反報告)
朔 - 聴こえてないのに突然話しかけられて驚くんですね笑笑 (2019年4月24日 7時) (レス) id: c3964f1a90 (このIDを非表示/違反報告)
柚子×たいやき(プロフ) - 空さん» 返信遅くなり申し訳ないです。今まで諸事情で書けないでいましたが、書かせて頂きます。ですが、私は今年受験の身なので、ペースは遅いかもしれないです。待っていて下さって、本当にありがとうございます。頑張ります (2019年4月2日 15時) (レス) id: d382c0e04c (このIDを非表示/違反報告)
空 - もう書かないんですか？面白いので続き気になります (2019年1月7日 4時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚子×たいやき | 作成日時：2017年5月6日 15時
