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君と過ごす最後の日。


秘密基地につくと、
君が照れたようにはにかんでいた。

「待ってたよ!!」

叶乃は、にぃっと笑う。

「ごめん。今日は、はやいんだね」

僕は小さく笑いながら言うと、
君は自慢げに笑った。

「今日は、渡したいものがあるんだ」

そう言って、リュックサックを
あさりだす叶乃。

出しとけばいいのに、と思ったが
怒られそうだったからやめた。


「突然の転校だったからさ、
これぐらいしか用意できんかった」


そう言って差し出されたのは、
一通の手紙だった。
住所も郵便番号も書かれた手紙。


「……え」

Aへ、と
叶乃のくせのある字で書かれていた。

文とか、書くの苦手って言ってたのに…。


「ビックリした?
昨日、これ書いてたらAが来たから
あせったんだからねっ!!」

叶乃は、得意気に笑う。

「……読んでいい?」

「ダメッ!!
むこう行ったら、読んで!!」

君は恥ずかしそうに言った。


「………ありがとう……」


「ちょっ、A!!?」

涙が出そうになるぐらい、嬉しかった。

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作者名:金平糖 | 作成日時:2013年8月23日 19時

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