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レコの反応が気がかりになり、みんなの視線がレコからAに移り変わった。しかしレコに話しかけられても、Aの反応がない。

ただ虚ろな目で前方を見つめているだけだ。

しかしそれ以外は普段と変わったところがあるようには見受けられない。





「A、姉ちゃん……?」





恐る恐るギンがAに話しかけるが、やはり返答がない。





「………あは、やっと効いた!」


「何をしたんだ、ノエル…!」





ケイジが険しい顔でノエルを問い詰める。





「えー?べっつに?てかさ、早くしないと次の毒針が発射されるよー?」





ノエルがそう言った次の瞬間、Aの視線がノエルの方に向く。何か言いたさそうに口を開けて動かしているが、その声帯が震えることは無かった。





「ふふふ、はははは!!あー、おっもしろーい!!」


「ねえ、何したか教えてくれても良いんじゃないの……?」




一人大笑いをしているノエルにみんなが置いていかれる中、ソウが尋ねる。けれど聞こえていないのか、ノエルはずっと腹を抱えて笑っていた。

すると、変わりにハンナキーが答えた。





「……Aさんには、先程毒針と一緒に別の薬も打ってるんです。」


「なに…?」


「別の、薬……?」




ハンナキーがチラチラとAの方を見ながら、真相を伝える。それを聞いたケイジとカンナが、彼女に反応を示した。





「はい…えっと……みなさんアレを同時に打つと……その、」


「発狂しちゃうんだよね〜!でさ、その声がすげーうるさいから…だったら声が出なくなっちゃえば良いんだよ!って、思いついたんだ。どう?なかなか名案でしょ。」





うう、と申し訳なさそうにするハンナキー。
良い事をしたと胸を張るノエル。


誰もが真実に絶句した中、Aがまだ何か言おうと空気を吐き出す。けれどそれが音となることはなかった。




「………ッ、………!」


「あはは、何言ってるか分かんねー!」





Aに指をさしながら、再び大笑いするノエル。





「酷い、です……Aさん………何も、喋れないなんて………!!」


「……はは、まあなんとでも言えば良いよ。ていうか、早く話し合いに戻ったら?コイツ元気なフリしてるけどさー………あの毒で、十分な酸素が肺に届かないから、苦しんでるよ。あはは。」



ーーーーーー
次から続編行きます。

ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました!

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でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます!なんとか5月中に2章完結目指して頑張ります。笑 (2020年5月20日 23時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 何度もコメントすみません…今日更新多くて嬉しいです…!(( お体にはお気をつけて!これからも楽しみにしています! (2020年5月20日 22時) (レス) id: cc998c0500 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - しきさん» え?そう言ってくれて嬉しい… (2020年5月16日 7時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
しき(プロフ) - え?表紙好き… (2020年5月16日 1時) (レス) id: 0c957ac632 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます…! (2020年5月14日 21時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:でででででん | 作成日時:2020年4月28日 9時

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