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「おまわりさん、段々フロアマスターについて理解してきたよ。」
「…はぁ?」
「ホエミーにしても、ハンナキーにしてもそうだった…キミ達の共通点…それは。」
”肝心な部分では、ウソがつけないんだ。“
ノエルは何を考えているのか、黙ったままの表情からは何も読み取ることが出来ない。
そんなノエルを無視して、ケイジが続きを話す。
「だからあえて話題に触れて、巧みな話術で話をそらす……でも…気づいたよ。」
「…なにがー?」
「……ノエル、あんたはさっき…”あの時のレコは本物“…って言ったね。ニセモノなんて存在しない…と、なぜそう言わなかった?」
何も喋ろうとしないノエルに、ケイジが追い打ちをかける。
「ああ、言い忘れてたなら…もう一度チャンスをあげるよ、ノエル。」
「……テメー…!」
「言えないのなら、白状したのと同じだ。それにさっき、Aちゃんの推測は間違ってないとも言った。つまり今のレコはニセモノで、モニターを割ったレコは本物だ。」
何も言い返すことができずに、ノエルは歯を食いしばり、ギリギリと音を立てる。よほど悔しいようで、札を持つ腕は震えて力が入っている。
今にも札がポッキリと折れそうだ。
「そして、この最後のアトラクションとも…関係がある。」
「へぇ…根拠は?」
そう断言するケイジに、ソウが根拠を尋ねる。顔は笑っているが、マフラーを持つ手に力が入っているところを見ると、あまり余裕がなさそうである。
「これは…刑事の直感さ。」
「…たいした説得力ですね。」
「…感じるのさ。レコの手の傷は…人工知能のミシマさんが残してくれた、たったひとつの手がかりだ……彼の念が、おまわりさん達に光を与えてる気が…するんだ。」
それを聞いたみんなの視線が、レコに集中した。
今までの話から言うと、この場にいるレコはニセモノという事になるのだから。仕方がないことともいえる。
しかし視線を一身に受けたレコは、なんなんだよ…と弱々しく喋りながら後ずさりする。
「ちがう…違う、オレは………ホンモノだ!!」
「………なら、本物であることを証明できますか、レコさん!!」
「ホンモノなんだよ、オレは…………頼むよサラ…妙な意見に惑わされないでくれ……!何かの間違いだ!!
…………なぁ、そうだろ!?A!!………A?」
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でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます!なんとか5月中に2章完結目指して頑張ります。笑 (2020年5月20日 23時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 何度もコメントすみません…今日更新多くて嬉しいです…!(( お体にはお気をつけて!これからも楽しみにしています! (2020年5月20日 22時) (レス) id: cc998c0500 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - しきさん» え?そう言ってくれて嬉しい… (2020年5月16日 7時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
しき(プロフ) - え?表紙好き… (2020年5月16日 1時) (レス) id: 0c957ac632 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます…! (2020年5月14日 21時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:でででででん | 作成日時:2020年4月28日 9時