検索窓
今日:27 hit、昨日:60 hit、合計:159,461 hit

146 ページ49

「おまわりさん、段々フロアマスターについて理解してきたよ。」


「…はぁ?」


「ホエミーにしても、ハンナキーにしてもそうだった…キミ達の共通点…それは。」





”肝心な部分では、ウソがつけないんだ。“

ノエルは何を考えているのか、黙ったままの表情からは何も読み取ることが出来ない。

そんなノエルを無視して、ケイジが続きを話す。





「だからあえて話題に触れて、巧みな話術で話をそらす……でも…気づいたよ。」


「…なにがー?」


「……ノエル、あんたはさっき…”あの時のレコは本物“…って言ったね。ニセモノなんて存在しない…と、なぜそう言わなかった?」





何も喋ろうとしないノエルに、ケイジが追い打ちをかける。





「ああ、言い忘れてたなら…もう一度チャンスをあげるよ、ノエル。」


「……テメー…!」


「言えないのなら、白状したのと同じだ。それにさっき、Aちゃんの推測は間違ってないとも言った。つまり今のレコはニセモノで、モニターを割ったレコは本物だ。」





何も言い返すことができずに、ノエルは歯を食いしばり、ギリギリと音を立てる。よほど悔しいようで、札を持つ腕は震えて力が入っている。

今にも札がポッキリと折れそうだ。





「そして、この最後のアトラクションとも…関係がある。」


「へぇ…根拠は?」





そう断言するケイジに、ソウが根拠を尋ねる。顔は笑っているが、マフラーを持つ手に力が入っているところを見ると、あまり余裕がなさそうである。





「これは…刑事の直感さ。」


「…たいした説得力ですね。」


「…感じるのさ。レコの手の傷は…人工知能のミシマさんが残してくれた、たったひとつの手がかりだ……彼の念が、おまわりさん達に光を与えてる気が…するんだ。」





それを聞いたみんなの視線が、レコに集中した。

今までの話から言うと、この場にいるレコはニセモノという事になるのだから。仕方がないことともいえる。


しかし視線を一身に受けたレコは、なんなんだよ…と弱々しく喋りながら後ずさりする。





「ちがう…違う、オレは………ホンモノだ!!」


「………なら、本物であることを証明できますか、レコさん!!」


「ホンモノなんだよ、オレは…………頼むよサラ…妙な意見に惑わされないでくれ……!何かの間違いだ!!
…………なぁ、そうだろ!?A!!………A?」

147→←145



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (147 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
179人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます!なんとか5月中に2章完結目指して頑張ります。笑 (2020年5月20日 23時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 何度もコメントすみません…今日更新多くて嬉しいです…!(( お体にはお気をつけて!これからも楽しみにしています! (2020年5月20日 22時) (レス) id: cc998c0500 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - しきさん» え?そう言ってくれて嬉しい… (2020年5月16日 7時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
しき(プロフ) - え?表紙好き… (2020年5月16日 1時) (レス) id: 0c957ac632 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます…! (2020年5月14日 21時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:でででででん | 作成日時:2020年4月28日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。