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「助けて…助けて！！助けてくれニャン！！筋肉ゴリラ！！A姉ちゃん！！」
張り裂けるような悲鳴にも似た声を聞き、今までうつ向けていた顔を上げた。
怯えて震える少年と目が合う。
……そうだ、燃やさなきゃ
Qタロウさんじゃなくて、私が。私がこれを燃やして場所を変わらないと。
でも、でも。だって……お兄ちゃんが消えちゃう。
本当に、全部消えてしまう。
「酷いです！だって、そんなの…簡単に燃やせるわけないじゃないですか……！カンナだって、あのスマホを壊せって言われても………！」
左から、怒った様子のカンナちゃんがノエルに叫ぶ。
ああ、そうだった。
カンナちゃんは読んだんだ、偽物のメモを。
「うっせーなー、部外者は黙って聞いてろよ。」
それまで上機嫌で高らかな声を出していたノエルの声が、ぐんと低くなった。
それに怯えたカンナちゃんの短い悲鳴が聞こえる。
その間にマッチを拾おうとすると、足の力が抜けて地面にヘタレこんでしまった。力が入らない。
立ち上がれないが、マッチを拾おうと手を伸ばした。
しかし手の震えが酷く、拾うのにも時間がかかる。
「ノエル！まさか最初からこうなると分かって、手紙を置いたのか………？」
「はは、当たり前じゃん。こっちはテメーらのこと、なんでもお見通しなんだよ。」
ケイジさんが声を荒げる。それとは対称的な、ノエルの声が耳にこびりついて離れない。
絶望の中恐る恐る顔を上げて見えたノエルの顔は、口がひきつるように両端がまくれ上がった笑みを浮かべていた。
楽しくて楽しくて仕方がないと、幼い稚児のように笑っている。
それに怒りを感じる気力もなく、私は壊れたように震えていた。
「あはは！！そうそう、テメーのその顔だよ…！ずっ………と、その顔が！！見たかった！！ははははは！！！」
『なんで……』
「………つまんねーんだよ、テメー。」
なぜ、私の絶望した顔なのか。
そう問えば、ノエルの笑い声が止まる。
笑っていたかと思えば、一瞬のうちにノエルが無表情になった。
「何で、何でコイツなんだよ。こんなつまんねーヤツが、どうしてオレより……ねえ、父さん。何で………」
ノエルはブツブツと独り言を言っている。
その内容は、私には到底理解できるものでは無かった。
そのままカツカツと音を響かせ、座り込む私の目の前までやって来る。
私を見下ろすと、人形の口角がしだいに横に伸びていった。
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でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます！なんとか5月中に2章完結目指して頑張ります。笑 (2020年5月20日 23時) (
レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 何度もコメントすみません…今日更新多くて嬉しいです…！(( お体にはお気をつけて！これからも楽しみにしています！ (2020年5月20日 22時) (レス) id: cc998c0500 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - しきさん» え？そう言ってくれて嬉しい… (2020年5月16日 7時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
しき(プロフ) - え?表紙好き… (2020年5月16日 1時) (レス) id: 0c957ac632 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます…！ (2020年5月14日 21時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でででででん | 作成日時：2020年4月28日 9時
