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薬も効いて眠りに落ちようとした時、誰かが扉を叩く音が響いた。





「A……起きちょるか?」





眠い目をこすり布団から這い出る。

マフラーを巻いてから扉を開けると、Qタロウさんが立っていた。





『……えっと……何でしょうか…?』





欠伸を噛み殺しながら、大男を見上げる。

欠伸で出た涙のせいで視界は曇り、表情がよく見えない。





「悪い…眠いよな……すまん、これだけ受け取ってくれ。」





渡されたのは、ジャラジャラと音を立てて光る……

あれ、何だっけこれ。


ダメだ、頭が働かない。





『分かり…ました…受け取って……おき…ます……?』

「ああ…持ってるだけで、使っちまいそうで……お前さんなら信用できるんじゃ。受け取ってくれて、感謝するぜ、A。」

『……えっと、良かったです…おやすみ、なさい……』





Qタロウさんが背を向けて帰っていったので、部屋の扉を閉めようとすると床に何かが置かれているのを発見した。
それは小さなカードも添えられている。

眠い目を再び擦り、目を細めてそれを見ると私宛てという事が分かった。



特に中身も確認せずにそれを持ったまま部屋へ戻り、さっきQタロウさんからもらった何かと一緒に机の上へ置いた。




それからのそのそと布団に戻り、ふかふかに整えられた質の良い毛布に顔を埋め、今度こそ眠りについた。









翌朝、スッキリ目が覚めた私は驚愕した。

なぜなら机の上には大量のメダルが乗せられていたからである。刻まれた顔からして、Qタロウさんのメダルだ。

それに、その隣の見覚えのない包みを開くとまたメダルが入っていた。カンナちゃんの顔が刻み込まれている。





『いつの間に、こんなもの……?』





ああ、そうだ。

昨日よく分からないまま受け取ったものは、これだったのか。


眠気さえなければ、何とか言いくるめて受け取らなかったのに……




ていうかコレ、何枚あるんだろう。


メダルを数えると、カンナちゃんのメダルは二十枚。
Qタロウさんのメダルが三十五枚あった。

現在自分の持っているメダルの合計は、百五枚。犠牲者のビデオで払った分を合わせれば百八十五枚だ。


自分で言うのもなんだが、結構人から貰ったと思う。





それから寝癖を直し、荷物を制服に全力で詰めた。

結構パンパンになってしまったが、ギリギリ全部入れることに成功する。





『……よし!!』





パン、と軽く両頬を叩いて気持ちを切り替えた。

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でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます!なんとか5月中に2章完結目指して頑張ります。笑 (2020年5月20日 23時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 何度もコメントすみません…今日更新多くて嬉しいです…!(( お体にはお気をつけて!これからも楽しみにしています! (2020年5月20日 22時) (レス) id: cc998c0500 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - しきさん» え?そう言ってくれて嬉しい… (2020年5月16日 7時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
しき(プロフ) - え?表紙好き… (2020年5月16日 1時) (レス) id: 0c957ac632 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます…! (2020年5月14日 21時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:でででででん | 作成日時:2020年4月28日 9時

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