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『………アトラクションで、ちょっと怪我しちゃってね。それでここに来た時には、もう薬がなくなっちゃっててさ。』
「その怪我って、ボクと一緒にやったときニャン……？」
『ううん、違うよ。』
「……」
しばらく何かを考えるようにして、ギンくんが黙った後………柔らかい物が、私の頭の上に乗せられた。
上を見上げれば、小さな少年が頑張って背伸びをして、私の頭を撫でてくれていた。
猫の手のクッションのようなものは、想像をはるかに超えて柔らかく気持ち良い。
「ケガなんか……早く治れば良いニャン。」
『ふふ。優しいね、ありがとう。』
私が感謝すると、ギンくんが私から目を逸らした。
顔を耳まで真っ赤にして……どうやら照れているらしい。
可愛いなぁ。
「ボク、これから夕飯食べるニャン。A姉ちゃんも一緒に食べるワン？」
『あー、そっか。もうそんな時間なんだ。………ごめんね、私ちょっとハンナキーに用があるから。』
「………じゃあ、明日の朝は一緒に食べてくれるニャン？」
『うん、良いよ。じゃあ明日、私の事起こしに来てもらっても良いかな？』
「もちろんニャン！」
明日の朝の約束を取り付けたギンくんは、嬉しそうに医務室から出て行った。完全に少年の足音が聞こえなくなるのを待ってから、医務室のドアと鍵をしめる。
後ろを振り返れば、既にハンナキーが準備を終えていた。
手際が良いなと感心していると、彼女にソファーに座らされる。
「それでは……必要な部分だけ変えますね。」
『はーい、お願いしまーす。』
また景色を見て待っていると、あっという間に処置が終わった。
全てを終えて服を着る私を、ハンナキーがまじまじと見つめる。
「………痕、消えませんね。」
そう言って、彼女はそっと私の首に触れた。
一瞬体がゾワリとしたが、すぐに慣れる。
『そうだね〜』
彼女は私の首から手を離し、使い終わった道具を片付け始めた。私も残っているセーターを着て、タイツに足を入れる。
着替えも終わり、ソファーにかけられているマフラーを手に取って首に巻いた。
「ありがとう、ハンナキー。……あ、そうそう！睡眠導入剤、良かったよ。」
『お気に召してもらえたようで、嬉しいです。』
「じゃあ……また明日。」
私が別れの言葉を口にすると、彼女は挨拶の代わりに頭を下げた。
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でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます！なんとか5月中に2章完結目指して頑張ります。笑 (2020年5月20日 23時) (
レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 何度もコメントすみません…今日更新多くて嬉しいです…！(( お体にはお気をつけて！これからも楽しみにしています！ (2020年5月20日 22時) (レス) id: cc998c0500 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - しきさん» え？そう言ってくれて嬉しい… (2020年5月16日 7時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
しき(プロフ) - え?表紙好き… (2020年5月16日 1時) (レス) id: 0c957ac632 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます…！ (2020年5月14日 21時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でででででん | 作成日時：2020年4月28日 9時
