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「ふーん………学校で治療しなかったニャン？」
『うん。怪我したのは六時間目の最後の方だったし、ちょうどその日保健室の先生が出張だったから……
その日誘拐されちゃって……結局この間まで、傷を放ったらかしにしちゃったんだけれどね。』
へラリと笑って話すけれど、今だにじっと見られている。
早く話が逸れてくれないかなと思っていると、予想していなかった言葉が返ってきた。
「……A姉ちゃん、ボクに嘘ついてるニャン？」
いきなり、横に座る少年にそう言われた。
何か変なことを自分で言ってしまったのかと、冷や汗が垂れる。
「学校で治療しなかったら、ニャンでボクの後にすぐここで治療しないワン？……怪我してたのに。ボクのすぐ後だったら、まだ薬残ってたニャン。」
『それは……』
痛いところを突かれた。
相手は小学生だからと、高を括って適当に嘘をついたのが仇になった。出来る事なら時間を巻き戻して、医務室に入った辺りからやり直したい。
ギンくんは、相変わらず私を見ている。その目に映る私は、心と反比例するように……涼しげで落ち着いた顔をしている。
「……答えてくれないニャン？」
『……』
返答が、口から出てこない。
何て答えよう。
はやく、
早く、
答えないといけないのに。
頭が真っ白で、何も良い答えが浮かばない。
『えっと……』
上手く返せないでいると、音を立てて扉が開いた。
そこにハンナキーがいたので、横にいる少年を避けるように彼女に近寄った。
『あ、ハンナキー！どこ行っていたの？』
「あぅあぅ……ノエルさんに引きづられて、手伝わされてたんですぅ………」
『お疲れ様……ハンナキー………』
「うぅ…ありがとうございます。」
ハンナキーと話し、少しの間ギンくんから解放された事で、心が落ち着きを取り戻していった。
今なら上手に返せる。
「A姉ちゃん……」
下からセーターの裾を軽く引っ張られる。
私は落ち着いて、少年に向けるための笑顔を作った。
『……ごめんね。あんまり心配かけたくなくて、ちょっと嘘ついてたんだ。本当はね、あの怪我は学校で治療してあったの。
ただ酷い出血だったから……きっと血の匂いは、それを吸ったガーゼからしたんだと思う。
消毒液は……別の怪我で使ったの。』
「他にも怪我してるニャン！？」
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でででででん(プロフ) - ぁぃぅぇぉさん» (ニッコリ) (2020年8月19日 6時) (
レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃぅぇぉ - 待って最初のやつポルナレh...やっぱなんでもありません (2020年8月19日 5時) (レス) id: 4f6210d2fe (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» 分かってくれる人がここに…！！ありがとう。 (2020年4月22日 10時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
キミ死好き - まぁあの笑顔みたいな顔iPadの壁紙にしてるから分かるよ (2020年4月22日 10時) (レス) id: bf60227ed4 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» レコの生存ルートで、アリスがボンゴを渡した時に発生する最後のイベントが本当に好きなので……ごめんなさい。 (2020年4月21日 9時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でででででん | 作成日時：2020年3月30日 19時
