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イチイ……それは果実以外、毒を含んでいる植物だ。
毒と言っても、果肉以外を口にしなければ至って安全である。
この低木は憩いの場からはもちろん、庭に出ても見えにくいような場所にあった。そういう事をさせないようにしたいのなら、そもそもイチイを植えない方が良いと思うのだけれど。
組織の不注意なのか、はたしてコレも何かの罠なのか。
でも、今はそんなことより……
『……早く戻らないと。』
私は扉を開き、足早に庭園を後にした。
ロビーに戻ると、壁にもたれかかるレコさんを発見する。
『レコさん、戻ってきました。お待たせしてすみません。』
「大丈夫だ……それにオレは、ゆっくりで良いって言ったろ？」
『レコさんやっぱりイケメンですね。かっこいいです！』
「そ……そうか？」
さっきはかっこいいと言ったが、目の前で照れる彼女は……可愛いという言葉がピッタリと当てはまる。
その後、アトラクションに挑戦する前に、お互いに何をやっていないかを確認し合う。
その結果、激走トロッコに挑戦することになった。
モニタールームを通り、二人でアトラクションに入る。
トロッコにはレコさんが前、私がその後ろという形で乗車した。激走トロッコの説明後、トロッコが発車し、次第に加速して行く。
トロッコの移動速度で、マフラーの端と前髪が風になびいた。
それが急な坂道を駆け下りた自転車に乗っているようで、とても心地よかった。
障害物を避けたり、加速をさせたりするトロッコの操作は、前に乗っているレコさんが一人でやってくれていた。
そのため、ほとんど私は彼女の背中を見つめるだけだった。
しかしたまに奇妙なモノが飛んでくるので、それを伝えるのは私の役目。……決して完全に暇だった、というわけではない。
……断じて、違う。
「ほら、クリアチップだ。」
『ありがとうございます。』
トロッコのせいでグシャグシャに乱れた髪を右手で直しながら、左手でクリアチップを受け取った。
『私……ちょっと自室に戻ります。』
「分かった。休息も大事だからな、体……壊さないようにしっかり休めよ。」
『はい、ありがとうございます！』
休息を取るためではなかったのだが、その気遣いに感嘆して、訂正することもなく彼女にお礼を言った。
レコさんこそ、友達の言う“マジスパダリ”……という人間なんだろうな、とつくづく思った。
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でででででん(プロフ) - ぁぃぅぇぉさん» (ニッコリ) (2020年8月19日 6時) (
レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃぅぇぉ - 待って最初のやつポルナレh...やっぱなんでもありません (2020年8月19日 5時) (レス) id: 4f6210d2fe (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» 分かってくれる人がここに…！！ありがとう。 (2020年4月22日 10時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
キミ死好き - まぁあの笑顔みたいな顔iPadの壁紙にしてるから分かるよ (2020年4月22日 10時) (レス) id: bf60227ed4 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» レコの生存ルートで、アリスがボンゴを渡した時に発生する最後のイベントが本当に好きなので……ごめんなさい。 (2020年4月21日 9時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でででででん | 作成日時：2020年3月30日 19時
