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『で、五匹もいたので…当てやすい場所にまとまってくれるまで辛抱強く待ってたんです。』
「……」
『そしたら、いきなり壁を伝って大統領……アシタカグモが来てくれたんです。』
「……は？蜘蛛？大統領？」
何でゴキブリの話に蜘蛛が、と不思議がるレコさんに詳細を説明する。
『アシタカグモってゴキブリ食べてくれるんですよ〜〜。』
「は！？」
『あっという間に大統領が食べてくれて、すごい楽でした。それ以来ずっと大統領って呼んでるんですけれど、妹は見た目がアウトらしくて……
泣き叫ぶ妹を宥める方が大変でした。』
「お前の家って、スゲェの出るんだな……」
さっきよりも彼女と話しやすい雰囲気になったので、良かったと胸を撫で下ろす。
彼女は普段の様子に戻りつつあって、元気そうな返答が返ってくるようになった。
けれど、目の前の彼女への違和感が拭えない。一度疑ってしまうと、些細な動きでさえ変に映ってしまう。
「なあ、A。アトラクションに付き合ってもらっても良いか？」
『もちろんですよ！私も誰か誘おうと思ってたので、ありがとうございます。』
「じゃあ、今から行こうぜ。」
はい、行きましょう。
と言おうと思ったのだが、あるモノを見つけて思い留まった。
『……すみません、ちょっと先にロビーに行っててください。すぐに行くので。』
「おう、分かった。あんま焦らなくても良いからよ……ゆっくり来い、A。」
『ありがとうございます。』
ゆっくり立ち上がったレコさんは、そのまま中庭から出て行った。ああいう言動がかっこよさの秘訣か、と私は一人納得する。
さて、ゆっくりで良いと言われたものの、あまり遅くなっては申し訳ない。
私もそれからすぐに立ち上がり、スカートを軽く叩いた。
砂利を踏みにじり、靴底から乾いた音を立てながら、お目当てのモノに向かった。
そっと、お目当てのモノ……イチイの低木の前に立ち、果実を枝から一つ引き離した。
一つ口に含んでみると、甘い味が口に広がる。空が偽物のため、コレもそうかと疑ったが、味をみるに本物らしい。
それにしても、どうして此処にこれが。
ポケットから取り出したティッシュ二枚の上に、器用に果肉だけを剥いだ種を吐き出す。念のためにあと四つ、種を同じようにしてティッシュにくるむ。
汚いので後で洗おうと思いながら、ポケットにそれをしまい込んだ。
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でででででん(プロフ) - ぁぃぅぇぉさん» (ニッコリ) (2020年8月19日 6時) (
レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃぅぇぉ - 待って最初のやつポルナレh...やっぱなんでもありません (2020年8月19日 5時) (レス) id: 4f6210d2fe (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» 分かってくれる人がここに…！！ありがとう。 (2020年4月22日 10時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
キミ死好き - まぁあの笑顔みたいな顔iPadの壁紙にしてるから分かるよ (2020年4月22日 10時) (レス) id: bf60227ed4 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» レコの生存ルートで、アリスがボンゴを渡した時に発生する最後のイベントが本当に好きなので……ごめんなさい。 (2020年4月21日 9時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でででででん | 作成日時：2020年3月30日 19時
