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こちらが医務室です、と連れてこられた場所はとても清潔感のある場所だった。壁一面に雑誌でしか見たことのない景色が広がっている。
昔から憧れていた、綺麗な景色。
一瞬本物かと思ったが、そんなことはあり得ないとその後すぐに気づく。
偽物でも、この景色はとても美しい。
私がいつか行ってみたいと思っていた南国の海だったので、この景色が本物だったら良いのにと心の底から思った。
内陸の田舎に住んでいると、川や湖はあっても海だけはお目にかかることができない。
『ギンくん、大丈夫?』
「こ……これくらいのケガなんて平気ニャン!」
ヒリヒリするのか少し痛そうな顔をしているギンくんに、大丈夫かと声をかける。するとつっかえながらも平気なふりをする少年を見て、可愛らしいなと思った。
気が強くて、小さい時の妹を見ている気分だ。
妹は今頃元気にしているだろうか。
連れ去られた時に一緒にいなくてもこのゲームには参加させられていることもあると、レコさんとアリスさんの事情から知った。
最初の試練では、私しかいなかったので分からないが、妹も此処に来て死んでいないことを願う。
どうか、本当に……普通に外で暮らしていますように。
「思ったよりは軽いケガだね。痛くないか、ギン。」
「痛くないけど、A姉ちゃんかサラ姉ちゃんに治してもらいたいニャン。」
ケイジさんが尋ねると、ギンくんが遠回しにケイジさんは嫌だと言った。
『ギンくん、駄目でしょ?心配してくれる人にそんなこと言ったら。』
「うん…まあ…痛い所を突かれたね…」
「う……ごめんなさいニャン。」
素直に謝れて良い子だと感心していると、ハンナキーがこちらに寄ってくる。
「この程度の傷口なら…水で洗ってばんそうこうで大丈夫ですね。」
ハンナキーがギンくんの傷口を見て、大事ではなかったことに安堵したような声でそう言った。
その後何かを思いついたような顔をして、嬉しそうに口を開く。
「あ!細胞の修復活動を促進する薬がありますので、こちらも一緒にお使いくださればより早くキズが…」
「それ、危ない薬じゃない?」
「………分かりました、見ててください。」
そう言うとハンナキーは自らの手を、鋭い小型ナイフで傷つけた。
……あ。そうか
そういえばこの子も人間だった。すっかり忘れていた。
ぱっくりと割れてしまった傷口に、彼女は薬を垂らして効果を実演してみせた。
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でででででん(プロフ) - ぁぃぅぇぉさん» (ニッコリ) (2020年8月19日 6時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃぅぇぉ - 待って最初のやつポルナレh...やっぱなんでもありません (2020年8月19日 5時) (レス) id: 4f6210d2fe (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» 分かってくれる人がここに…!!ありがとう。 (2020年4月22日 10時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
キミ死好き - まぁあの笑顔みたいな顔iPadの壁紙にしてるから分かるよ (2020年4月22日 10時) (レス) id: bf60227ed4 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» レコの生存ルートで、アリスがボンゴを渡した時に発生する最後のイベントが本当に好きなので……ごめんなさい。 (2020年4月21日 9時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:でででででん | 作成日時:2020年3月30日 19時