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『今からレコさんに渡しに行きます？……それとも、また後でにしますか？』
「……」
アリスさんは黙ったまま、ボンゴを柔らかく撫でていた。
眉間にシワが寄っていて、冷や汗のようなものが出ている。誰が見ても緊張しているのが分かる。
私は緊張することはさっさと終わらせた方が良いと思うけど、あくまでタイミングは本人の自由であり、私は部外者だ。
強引に今から行こうとは言えない。
『別に無理に今すぐとは言いません。私が出した期限は、明日までなので。』
「……いや……渡してくる。今から、レコに。それで、オレは………レコに謝りたい。」
『……分かりました。あの……物陰から見ていても良いですか？』
「ふん……好きにしろ。
それから…白川 A……ありがとう。」
なんとも照れ臭そうで、普段しかめっ面の彼を思うと珍しい。
その表情を、写真に閉じこめたいと思えるほどには。
『……どういたしまして。』
恥ずかしさからなのか、アリスさんは背を向けたままこちらを見ずにロビーに戻ろうとする。
私は許可を得たので、それに雛鳥の様に付いて行った。すると景品交換所を出る前に、大きな背中が急停止する。
いきなり止まったせいで背中に鼻が当たりそうになったが、慌てて私も止まったお陰でなんとかぶつからずに済んだ。
『ちょっと！いきなり止まるなんて危ないじゃ……ない…です、か？………なんですか、このメダル。』
いきなり止まったことに対して腹が立ったので、声を張り上げて文句を言うと、いきなりメダルを突き出される。
大きな片手にたくさんの彼のメダルが乗せられていて……アリスさんが何をしたいのか、まるで分からない。
「……宝物とメダルの礼だ。」
……ああ、なるほど。
そういうことか。
『いや、別にいらないです。私が好きでやったことなので。』
「……いいから受け取れ。」
無理に腕を引っ張られ、その上にメダルを強制的に渡される。
強く引っ張られたことで、爪を丁寧に剥がされたような痛みを感じる。声はなんとかして抑えたものの、耐えきれなかった顔が歪んだ。
手当てはしてもらったものの、やはり一日程度では人間は回復できないらしい。
痛みから逃げるために手を振り払ったせいで、アリスさんのメダルが床一面に逃げていく。
「おい、大丈夫か！？……お前…腕、怪我してるのか。」
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でででででん(プロフ) - ぁぃぅぇぉさん» (ニッコリ) (2020年8月19日 6時) (
レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃぅぇぉ - 待って最初のやつポルナレh...やっぱなんでもありません (2020年8月19日 5時) (レス) id: 4f6210d2fe (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» 分かってくれる人がここに…！！ありがとう。 (2020年4月22日 10時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
キミ死好き - まぁあの笑顔みたいな顔iPadの壁紙にしてるから分かるよ (2020年4月22日 10時) (レス) id: bf60227ed4 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» レコの生存ルートで、アリスがボンゴを渡した時に発生する最後のイベントが本当に好きなので……ごめんなさい。 (2020年4月21日 9時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でででででん | 作成日時：2020年3月30日 19時
