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映像には、気絶した私と……酷く取り乱した母親を何かが押さえつけている様子が映っている。
あれから画質はかなり向上したのだが、音声は良くなったものの、聞き取れるようなレベルには到達しておらず。
殆ど何を行っているのかは聞き取ることができない。
「……で、私の……じゃ、………！！」
聞き慣れたうるさい母親の声と、あまり見たくない顔。
それでも私の好奇心のせいで、カセットテープを引き抜くことができなかった。時間が経てば経つほど心臓は暴れ出し、息が苦しい。
それでも、何か知れるのなら。
その欲求だけが、私の正気を保った。
「私……には……かん……い！どうして！？」
押さえつけられながらも、必死にその下でうごめく私のお母さん。何かを叫んだ後、後頭部を殴られて気絶してしまった。
その後ぐったりとした母親は何かにつれていかれた。
『………あ。』
もしかしたら……さっきの音声なら、何を言っているのか分かるかもしれない。そのことに気づいて、一時停止のボタンを押した。
それから私はビデオを少し巻き戻して、また再生ボタンを押した。
「私には……かん………い！どうして！？」
問題の音声が聞けたところで、再び一時停止状態にする。
じっと目を凝らして観察した唇の動き、いつも以上に耳をすませて聞いたノイズ混じりの甲高い声。
そこから推測すると……
私には、関係ない！どうして！？
だろうか。
私[に]は関係ない……？
それは、その意味は。一体何なのか。
お母さんの発言がどうにも引っかかったが、ビデオを最後まで見る方が先だ。
カチリとボタンを押す。
母の消えた画面でアレは、何も言わず、ただ私のことを見て立ち続けている。
その様子は、不気味という言葉がとてもよく似合っていた。
動かない私とアレが映る画面を、この後に起こる事への不安と期待の気持ちを背負いながら、私はじっと見ていた。
「…………ね………。」
今まで不気味に立ち続けるだけだった、アレが。
薄気味の悪い、アレが。
何か私に向かって喋った。
そこで映像は途切れ、カセットテープが出てきた音がした。
私は映像が終わった後も、呆然としながら黒い画面を見ていた。
呼吸は浅く、たまに喉の奥から空気が通り抜ける変な音が、私の耳に妙にはっきりと届いていた。
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でででででん(プロフ) - ぁぃぅぇぉさん» (ニッコリ) (2020年8月19日 6時) (
レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃぅぇぉ - 待って最初のやつポルナレh...やっぱなんでもありません (2020年8月19日 5時) (レス) id: 4f6210d2fe (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» 分かってくれる人がここに…！！ありがとう。 (2020年4月22日 10時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
キミ死好き - まぁあの笑顔みたいな顔iPadの壁紙にしてるから分かるよ (2020年4月22日 10時) (レス) id: bf60227ed4 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» レコの生存ルートで、アリスがボンゴを渡した時に発生する最後のイベントが本当に好きなので……ごめんなさい。 (2020年4月21日 9時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でででででん | 作成日時：2020年3月30日 19時
