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ロビーに戻ると、良い匂いが鼻腔をつく。
匂いが漂ってきた方を見れば、カンナちゃんとナオさんが夕食を食べていた。
『わぁ……美味しそう。』
机の上に並べられた料理を見て、思わず独り言が口から溢れ出る。ナオさんはカレー、カンナちゃんはうどんを口に入れている。
ナオさんは食べ始めてすぐらしく、カレーのルーが皿の面積の大半を占めている。一方カンナちゃんはもうすぐ食べ終わるようで、どんぶりの中はほとんど空になっていた。
私が二人の正面の椅子に座ると、それに気づいた彼女達は一度食べる手を止めて、私に話しかけてくれる。
「Aちゃん、これメニューです。」
『あ……ナオさん、ありがとうございます。』
メニュー表を受け取り、大まかな内容を見るためにパラパラとページをめくる。
和洋中…と大方なんでも揃っているようだ。
「Aさんは何を頼むんですか？」
ついさっきうどんを食べ終わったカンナちゃんが聞いてきた。
『うーん……焼き鮭定食！』
「シャケ…ですか？」
『うん。洋食も好きだけど、やっぱり和食が一番落ち着くの。』
若干目を見開いた彼女が、私の言葉を繰り返して再び聞き返してきた。
私に和食のイメージがないのか、彼女の家では夕飯に和食という事がないのか、それ以外なのか。
どれかは分からないが、とにかくその大きな瞳から驚いているということはよく分かった。
あまり使い慣れていない割り箸を手に持つ。
数少ない家族での外食の記憶を引っ張り出し、割り箸を水平に傾けてゆっくりと割いて行く。
二つに別れた割り箸の奥には、家でよく食べているような料理が湯気をたてながら、トレーの上にのせられている。
『いただきます！』
手を合わせてから割り箸を使って鮭の身をほぐし始める。
長らく何も入れていなかった胃袋を驚かせないように、少量を咀嚼して飲み込んだ。
『……美味しい。』
久しぶりの舌の刺激に、顔がほころぶ。
その後、食べ終わるまで一言も話さずに料理を口へ運んだ。
『ごちそうさまでした。』
再び手を合わせ、下の方を折った袋に割り箸を入れた。
「ふふ…Aちゃん、とっても美味しそうに食べますね。」
『え……？』
やけにナオさんが食べ終わった後も私の方を見ていると思ったら、そんなことを考えていたらしい。
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でででででん(プロフ) - ぁぃぅぇぉさん» (ニッコリ) (2020年8月19日 6時) (
レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃぅぇぉ - 待って最初のやつポルナレh...やっぱなんでもありません (2020年8月19日 5時) (レス) id: 4f6210d2fe (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» 分かってくれる人がここに…！！ありがとう。 (2020年4月22日 10時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
キミ死好き - まぁあの笑顔みたいな顔iPadの壁紙にしてるから分かるよ (2020年4月22日 10時) (レス) id: bf60227ed4 (このIDを非表示/違反報告)
でででででん(プロフ) - キミ死好きさん» レコの生存ルートで、アリスがボンゴを渡した時に発生する最後のイベントが本当に好きなので……ごめんなさい。 (2020年4月21日 9時) (レス) id: ff25803fe7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：でででででん | 作成日時：2020年3月30日 19時
