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「あ、そだ、こんなことしてる場合じゃねぇや。」

唐突にそう言うと、浦田は口を離した。

「っは、はぁ……っ」

思わずその場にへたり込んでしまう私。
恐怖で足がすくんで、逃げるに逃げられない。

「やさしーい船長が、お前に選択肢を与えてくれたぜ。」

「せん、たくし……!?」

「本来なら侵入者は身の上吐かせて、そいつの住処ごと始末するのが俺らのやり方。
でも今回は違う。」

浦田は楽しそうに笑いながら、
まるで歌っているかのように話す。
私には嫌な予感しかしないのだけれど。

「これからこの船で俺たち4人のお世話係として働いて、
どんな方法使ってもいいから俺たちのうち誰かひとりをオトせたら、
ペンダントも返してやるし家に返してやる。」

「……は…?」

「変なルールだって思うよなぁ。
船長っていつも暇つぶしで変なルール作んだよな〜。ってことでさぁ。」

スッ、と突然浦田の顔から笑顔が消えたかと思うと、

(ガッ

「うっ!?」

私の首を掴んで壁に押し付けた。

「選べよ。
身の上吐かせられて住処ごと消えるか。
俺らをオトして上手いことやるか。」

こわ、い。

…っ落ち着け、落ち着け。

私の故郷を滅茶苦茶にした奴らに媚び売って恋をするなんて絶対嫌。
でも考えろ。
大切な人たちを傷つけないのは、守ることができるのは、どっちの選択か。

「……っ」

「ほら、はーやーk、」

「…る」

「あ?」

「私が、あんた達を、オトしてみせる。」

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蜜-mitsu-(プロフ) - ちょこさん» コメントのお返事遅くなってごめんなさい!こちらの作品、あまり人気がなく自信をなくしていたのですが…ちょこさんがそう言ってくださって嬉しいです!!ありがとうございます、モチベになります! (2020年1月23日 20時) (レス) id: d0044b0fe5 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2020年1月5日 3時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
太桜(プロフ) - いつも応援のメッセージありがとうございます!アイデアに詰まった時や、自信をなくした時、加恋さん達読者の方がコメントくださるから頑張れます!妄想ばっかの作者ですが、これからもよろしくお願いします! (2018年11月11日 17時) (レス) id: d32282a9c8 (このIDを非表示/違反報告)
優姫(プロフ) - 作品を作ったことにより加恋から改名してます。今回も好き。めっちゃ好き。ありがとうございます!これからも応援してますから! (2018年11月7日 20時) (レス) id: a847480144 (このIDを非表示/違反報告)
太桜(プロフ) - コメントありがとうございます…!!!そんなふうに言ってもらえるなんて、凄く嬉しいです!めっちゃモチベ上がります!だらだら更新になりますが、お付き合い頂けたら幸いです。 (2018年11月7日 18時) (レス) id: d32282a9c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:太桜 | 作成日時:2018年6月13日 23時

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