60話 ページ10
「…ここだ」
空港から中心部への通り道ではあるけど、降りたことのない駅。
あの事務所から随分離れた場所のようだけど、ここに毎回来るの大変じゃないのかな。
「あれ？どっちかな。うん？」
オフィス街なのか、高くて似たような建物ばかり。
地図を見ていてもなかなか辿り着けません。
『すみません。ここに行きたいのですが…』
意を決して信号待ちをしている青年に声をかける。
一瞬驚いた顔をしたけど、すぐに差し出したスマホを覗き込んでくれた。
『あれ？ここ、僕が今から行く場所だよ』
『本当ですか！？』
なら一緒に行こう。と、歩き出した男性。
『ここに行くってことは、君も番組観覧？』
『えっと…ゆっくり…』
『ん？もしかして外国人？』
『はい。日本人です』
『そうなんだ！僕この間、日本に行ったばかりだよ』
ジホと名乗った彼は、共演する”宇宙少女”というガールズグループのファンのようだ。
『Aは何歳？』
『ハタチです』
『おーじゃあ僕はオッパだ。オッパって呼んでね〜』
『お、おっぱ…』
意味は授業で習ったし、知ってるけど、…初めてだ。
でもジホさんはケロっとしているし、韓国人にとったらマナーみたいなものなのだろう。
『ジホおっぱ…は、NCT127って知ってますか？』
『名前だけは聞いたことあるよ。ファンなの？』
『え、あ、…はいっ』
『見るのは初めて？』
『そうなんです』
『ならラッキーだね！』
『なぜですか？』
『もうすぐわかる』
『？』
そんな会話をしていると、会場となる場所についたみたいだ。
若い女の子やら男性で、広場はごった返している。
(ついたよ、っと)
こっそりジェヒョンくんにカトクを送った。
『や〜ジホ！来るの遅…って、なんで女の子と歩いてるんだよ！！』
『駅の近くで会ったんだ。日本人なんだって』
『えっ！一人で来たの！？』
じ、ジホおっぱのお友達でしょうか…！
元気なお兄さんが凄い勢いで声をかけてきた。
『てか、もう会場の時間だぞ！？ジホいつも来るの遅すぎ！！俺いなかったら毎回ビリだぞ！！』
『お前早いからいいじゃん。頼りにしてるってこと〜』
『ジホや〜♡』
『えっと』
『Aもおいで』
『はい…？』
ジホおっぱとドコおっぱ(お友達。そう呼べって言われました…)について行くと、え。これって。
『…一番前じゃないですか？』
『そうだけど？』
『い、いいんですか！？』
『A！真のファンとはいかなる時も最前列を取るのがあたりまえなのだ！』
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smiley_heram(プロフ) - うわわわわわ！めちゃくちゃキュンとして思わず泣いちゃいました…本当にいつも感動をありがとうございます！いつも応援してます！ (2019年1月3日 17時) (
レス) id: 4d5c582579 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - やったー！大好きなお話だったので、続編嬉しいです！！楽しみにしてまーす( ^ω^ ) (2018年10月30日 21時) (レス) id: 9488cd6895 (このIDを非表示/違反報告)
メェネェ(プロフ) - とても好きな作品なので削除はつらいです。 (2018年10月27日 23時) (レス) id: f6ab9f70c2 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - このお話に出会ってからNCTを知ることができました。完全に削除するんじゃなくてパスワード限定公開とかにはしませんか？？このお話は私の精神安定剤です。わがままですいません。 (2018年10月26日 19時) (レス) id: fabce44eac (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 続編、番外編とても楽しみにしていたので残念です。何回も読み直したり楽しく拝見していたのでシリーズごと削除されるとのことでショックです…今後書き直して再度アップすることもないのでしょうか？ANAさんの作品が好きなので悲しいです。でもこれからも応援します。 (2018年10月26日 15時) (レス) id: da6d9d40c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ANA
| 作成日時：2017年10月3日 14時
