78話 ページ28
TA『それで、何で俺は呼び出されたんだっけ？』
『お忙しいのにごめんなさい。私、ジェヒョンくん以外の男性の連絡先、テイルさんしか知らなくて』
TA『いや、別にいーんだけどさぁ……てか、それマジ？』
明らかにシュンとしているAちゃん。
直接会って話すのは、宅配をしてもらったとき以来だ。
少し忘れかけてた彼女から一通のカトクが受信されてきたときは、一瞬何かの間違いかと思ったけれど。
TA『もしかして、この俺と浮気でもするつもり？』
『…』
TA『(あ、聞いてない)』
江南にある行きつけのカフェ。
Aちゃんを個室に招き入れて、顔見知りの店員に誰も入れないように告げる。
『お飲物はお決まりですか？』
TA『俺はアメリカーノ。Aちゃんは？』
『えっと…ホットチョコ、あ。やっぱり、ホットレモネードありますか？』
『ございます』
TA『あ。あとあれ。シュワシュワするクッキー』
『メレンゲクッキーですね。ご用意します。お待ちください』
ゆっくりソファに腰掛ける彼女に、奥にあった膝掛け用のブランケットを渡す。
小さな声でありがとうございますと言う姿に、持ち前の元気はなかった。
TA『ほら、これ食べてみてよ』
『ありがとうございます…あ、美味しい！』
TA『でしょ？俺そんなに食べないんだけどさ、こういうの。でも、このクッキーは美味いよね』
『はい。メレンゲの口当たり、最高です。ここのお店、ピスタチオのクッキーも美味しいんですよ』
TA『あれ？来たことあった？』
『はい、ジェヒョン…くんと、』
TA『ふ〜ん。で？何があったの？そのジェヒョニと』
ホットレモネードの酸っぱい香りと、アメリカーノの苦い香りが行き交う個室。
降り始めた雨のせいだろうか。室内には重苦しい空気が流れた。
『私、魅力ないんでしょうか』
TA『え？ジェヒョナ、手出してこないの？』
『あの…ストレートすぎますし、ちょっと、違うというか』
TA『？』
『いや、違くないんですけど、うーんと』
私が１年韓国には戻らないって言っても、
そうなんだ。しか言わないんです。
TA『………で？』
『だから、その、引き止めてもらえなくて…ショックというか、その…』
TA『ハーン。寂しいから手の早いテイルさんと浮気するって？』
『ち、違います！！』
TA『ジョーダンだよ、かわいいなぁ』
恥ずかしいのと、悔しいのとで、泣きそうな顔を見せるAちゃん。
はぁ、純粋すぎてお兄さんツライわ。
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smiley_heram(プロフ) - うわわわわわ！めちゃくちゃキュンとして思わず泣いちゃいました…本当にいつも感動をありがとうございます！いつも応援してます！ (2019年1月3日 17時) (
レス) id: 4d5c582579 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - やったー！大好きなお話だったので、続編嬉しいです！！楽しみにしてまーす( ^ω^ ) (2018年10月30日 21時) (レス) id: 9488cd6895 (このIDを非表示/違反報告)
メェネェ(プロフ) - とても好きな作品なので削除はつらいです。 (2018年10月27日 23時) (レス) id: f6ab9f70c2 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - このお話に出会ってからNCTを知ることができました。完全に削除するんじゃなくてパスワード限定公開とかにはしませんか？？このお話は私の精神安定剤です。わがままですいません。 (2018年10月26日 19時) (レス) id: fabce44eac (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 続編、番外編とても楽しみにしていたので残念です。何回も読み直したり楽しく拝見していたのでシリーズごと削除されるとのことでショックです…今後書き直して再度アップすることもないのでしょうか？ANAさんの作品が好きなので悲しいです。でもこれからも応援します。 (2018年10月26日 15時) (レス) id: da6d9d40c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ANA
| 作成日時：2017年10月3日 14時
