72話 ページ22
『ね、これ味どうかな？』
JH『あーん』
『…』
ちょっと恥ずかしいけど、最近は韓国人のこの習慣にも慣れてきた。
カップルだけじゃなくて家族でも普通にアーンし合うんだもんなぁ…。
口を開けて待ってるジェヒョンくんにスプーンでスープを運べば、
味わった後に見開く、大きな目。
JH『めっちゃ美味い』
『良かったー。韓国でコンソメ味の料理あまり見ないから、舌に合わなかったらどうしようって思ってた』
JH『なんていう料理なの？』
『ロールキャベツだよ。私の得意料理！笑』
JH『ロールキャベツ…優しい味だね、早く食べたい』
ニコニコと話すジェヒョンくんは、じゃあ俺のも一口どーぞ！と、さっき使ったスプーンで味見をさせてくれる。コトコト煮込んでいたのは、お肉みたいだけど、なんなんだろう。
『あ、美味しい…』
JH『ほんと？』
『うん！コクがあってすっごく美味しい！これなあに？』
JH『カルビタン。栄養満点なんだよ。Aは辛過ぎるの苦手だし、これ作ってあげようって』
『すごーい！シェフだね、ジェヒョンくん！』
JH『まあね笑』
和やかな雰囲気で完成したのは、全５品。
ジェヒョンくんが作ったカルビタンと、キムチチャーハン。
私が作った、ロールキャベツと、ラザニア。そして、チヂミ。
JH『すっごいご馳走！』
『ちょっと作りすぎちゃったかな？笑』
全部食べるから大丈夫！と、張り切るジェヒョンくん。
きちんと写真を撮ってから、パーティースタート。
JH『いただきまーす！』
真っ先に手を伸ばしたのは、ロールキャベツ。
キャベツを割るとジュワーっと旨味が凝縮されたお肉が顔をのぞかせる。
JH『うま〜！ラザニアも最高！』
『ふふ、ありがと〜！このカルビタンも美味しいよ！あ、あと、これも食べてみて！』
パクパクと美味しそうに食べてくれるジェヒョンくんに差し出したのは、たくさん練習した、チヂミ。
Aってチヂミ作れるんだ〜と言いながら、特製ダレにつけて一口。
JH『…これって、』
『ふふ。アジュンマの味そっくりでしょ？』
JH『うん。ビックリした…』
そう言って懐かしそうに、もうひと切れ口に運んだジェヒョンくん。
JH『…全然顔出せてないけど、アジュンマたち元気？』
『うん。ちょっと腰が悪そうだけど、元気そうだよ』
JH『そっか…』
俺たちが出会ったのは、もう３ヶ月も前になる。
幸福亭は、そんな俺たちを繋いでくれた場所だった。
JH『今度、メシ食いに行くわ』
『うん。アジュンマも喜ぶよ、きっと』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1513人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NCT」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
smiley_heram(プロフ) - うわわわわわ！めちゃくちゃキュンとして思わず泣いちゃいました…本当にいつも感動をありがとうございます！いつも応援してます！ (2019年1月3日 17時) (
レス) id: 4d5c582579 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - やったー！大好きなお話だったので、続編嬉しいです！！楽しみにしてまーす( ^ω^ ) (2018年10月30日 21時) (レス) id: 9488cd6895 (このIDを非表示/違反報告)
メェネェ(プロフ) - とても好きな作品なので削除はつらいです。 (2018年10月27日 23時) (レス) id: f6ab9f70c2 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - このお話に出会ってからNCTを知ることができました。完全に削除するんじゃなくてパスワード限定公開とかにはしませんか？？このお話は私の精神安定剤です。わがままですいません。 (2018年10月26日 19時) (レス) id: fabce44eac (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 続編、番外編とても楽しみにしていたので残念です。何回も読み直したり楽しく拝見していたのでシリーズごと削除されるとのことでショックです…今後書き直して再度アップすることもないのでしょうか？ANAさんの作品が好きなので悲しいです。でもこれからも応援します。 (2018年10月26日 15時) (レス) id: da6d9d40c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ANA
| 作成日時：2017年10月3日 14時
