71話 ページ21
JH『えっ！クラス２級に上がったんだ！』
『うん！そうなの！』
１週間前。メンバーに内緒で予約したのは、１ルームのレンタルスペース。
中に入れば、８畳ほどのスペースに、キッチン・冷蔵庫・テレビ・ソファ・テーブルが揃えられていた。
JH『テストって、どんな内容なの？』
『えーっと…文法の書き取りのテストと、会話のテスト？』
持ち込んだ食材をキッチンで広げながら、お互いに背を向けて会話をする。
なんかこれ…新婚みたいじゃないか？
JH『Aはドッチが得意なの？』
『会話！会話だけなら、３級いけるよ！って言われたの！』
JH『え、それすごくない？』
『ふふ！ぜーんぶ、ジェヒョンくんとアジュンマのおかげ！』
JH『そんなこと…Aが努力したからでしょ』
『でも書き取り難しいし…』
JH『ああ。カトクもたまに変なところあるよね』
『え！そうなの？』
JH『うん。あとで一緒に見よ。教えてあげるね〜』
ありがとう！と俺に笑顔を向けるAは、今日もかわいい。
白い無地の半袖に、ひざ下まである黒のフレアスカート。すらりと伸びる手足はとても女性らしくて。足元はNIKEっていうのも絶妙だ。はぁ、かわいい。すんごくかわいい。
『ジェヒョンくん…？』
JH『…エ？』
『せっかく買ってきてくれたアイス、溶けちゃうよ？』
でかでかと”３１”と書かれたボックスは、来る途中に寄ったアイスクリームショップのものだ。
慌てて冷凍庫に仕舞えば、クスクスと笑うAの姿。
『ジェヒョンくんって、たまーに、ぼーっとしてるよね』
JH『いつもぼーっとしてる人には言われたくない…』
『あー！ひどーい！笑』
キャベツ片手に怒ったふりをするA。
手招きすれば、不思議そうな顔をしながらも、素直に近づいて来る。
『なあに？』
JH『後ろ向いて』
『？』
華奢な体に後ろから手を回す。肩にふわりと掛けたのは、弟たちと一緒に選んだあのエプロンだ。
『これ…』
JH『うん、やっぱり似合ってる』
『…私に？』
JH『もちろん』
かわいい…と、刺繍を触りながら、嬉しそうに笑うA。
指輪でもネックレスでも無い、色気のないプレゼントなのに、満面の笑みを浮かべてくれている。
『ありがとう！大事に使うね！』
JH『ん』
鼻歌を歌いながら野菜を洗う彼女の横で、鍋に湯を張る俺。
狭いキッチンだから、たまにお互いの肩がぶつかるんだけど、それが可笑しくてクスクスと笑ってしまう。
これ以上に幸せなことがあるんなら、俺に教えてほしい。
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smiley_heram(プロフ) - うわわわわわ！めちゃくちゃキュンとして思わず泣いちゃいました…本当にいつも感動をありがとうございます！いつも応援してます！ (2019年1月3日 17時) (
レス) id: 4d5c582579 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - やったー！大好きなお話だったので、続編嬉しいです！！楽しみにしてまーす( ^ω^ ) (2018年10月30日 21時) (レス) id: 9488cd6895 (このIDを非表示/違反報告)
メェネェ(プロフ) - とても好きな作品なので削除はつらいです。 (2018年10月27日 23時) (レス) id: f6ab9f70c2 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - このお話に出会ってからNCTを知ることができました。完全に削除するんじゃなくてパスワード限定公開とかにはしませんか？？このお話は私の精神安定剤です。わがままですいません。 (2018年10月26日 19時) (レス) id: fabce44eac (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 続編、番外編とても楽しみにしていたので残念です。何回も読み直したり楽しく拝見していたのでシリーズごと削除されるとのことでショックです…今後書き直して再度アップすることもないのでしょうか？ANAさんの作品が好きなので悲しいです。でもこれからも応援します。 (2018年10月26日 15時) (レス) id: da6d9d40c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ANA
| 作成日時：2017年10月3日 14時
