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「いただきます…」
二人で手を合わせて、ご飯を食べる。
「おいし、…」
『うそー、ほんま？
あんま料理せえへんから心配やったけど』
「いや、普通に美味しいです」
『そか、ならよかった』
もう、こんな幸せな朝は初めてよ。
朝から好きな人の顔が見れて
好きな人の手作りのご飯が食べれるんだよ？
もう、死んでいいかもしれない。
『おい、』
「あ、はいっ」
『箸止まってんで、』
「へ、？あ、はい。」
『ふは、なんやねん、はよ食べえや。』
先輩は少し可笑しそうに笑ったあと、
食べ終わったのか、自分の分の食器をキッチンへと持ってった。
『俺、これから仕事やねん。もうすぐマネ来るから、お前も仕事行くんなら、この鍵で家閉めて、ポスト入れといて？』
「あー、えと、今何時ですか？」
『8時、半』
「えぇー！うそ、…最悪」
『どうしてん、』
「大遅刻です…もう間に合わない…」
『嘘やろ、笑』
「あー、どしよ、」
遅刻なんて、いつぶりだろ。
ちゃんと時間だけは守ってきたのに。
『休んだら？』
「え？」
『休んでまえよ。今行ってもしゃーないんやろ？』
「…」
『今日はここに居てええよ。俺が帰ってくるまで』
「え、迷惑ですよ」
『や、ええよ。
服とか、ここから取って、着れそうなのきてええし。』
「……」
『な？今日はここで休んどき。』
いやいや、嘘でしょ、
ここに居ていいの？
ずっとこの空間にいれるの？
幸せすぎでしょ。
『じゃ、行ってくるな？大人しく待っとけよ〜』
「…え、ちょ、」
あたしが呼び止める隙もなく、先輩は家を出て行った。
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作者名：凜 | 作成日時：2017年12月16日 23時
