超特急のお気に入り

◯prologue3 ページ3

.



キッチンに戻ると


丁度料理を運ぼうとしていた匠海を発見した




『ちょ！ちょ！匠海！！聞いて！！』



匠海「わ！危なっ！…何」



『ドジっ子が居たの！』



匠海「ドジっ子…？

あぁ、バイト中皿洗いながら寝て溺れかけた奴のこと？」



『それは私だっ！！！！

や、私じゃなくて！超特急のドジっ子だよ！

祐基君だよ！！！』



匠海「え？！まじで？！何処！」



思ったよりも食いついてきた匠海


私の布教活動が実を結んだのか？！



『あ！こ！』


私服からメンバーカラーを意識しているのか、
真っ赤なパーカーに

スタイルの良さが際立つ黒のスキニーパンツ

店内なのに黒いキャップを被ってケータイをいじる彼を指差す



匠海「わ！マジじゃん！

やっぱ芸能人って華あるよな〜」



『でも祐基君匠海のこと知ってたよ！

美男美女の店員って！

認知じゃん！ムカつく！羨ましい！』



料理を持つ匠海に連続肩パンをキメる



匠海「痛い！危ないって！

…ってか美男美女って…片方お前だと思うけど」



『…？

なに言ってんの？ナミさんのことに決まってるじゃん馬鹿なの？』



このカフェは女性スタッフよりも男性スタッフの方が多いその中でのナンバーワン美人は確実にナミさんだ



私もナミさんと結婚したい…()



匠海「あーもうお前は…ハァ、俺仕事戻るわ」



なんだその呆れ顔



『戻れ戻れ！働け！社会の歯車よ！』





ーガシッ


「おいこらお前も働け」


いかつい顔面の店長に首根っこを掴まれる

ワシは子猫か


『痛い！店長痛い！体罰！』


「お前をクビにするとウチも痛いからな〜

クビにしたいときはお前の首シバいて我慢してんだよ〜」



今迄何回も首掴まれたことあるけど

その度にクビにしたいと思われてたのか…


気をつけよう



「ほれ。キャラメルシフォン持っていけ」


『うぃ〜』





24番テーブル…あ、祐基君の所だラッキー




『お待たせ致しましたキャラメルシフォンです。』



祐基「わ！美味しそう…ありがとう！」



わ！ライブと同じ笑顔…



『失礼します』



うぅ…もっと喋りたいよ〜〜ずっとここに居座りたいよ〜〜


なんならここに敷布団持って来…


うぉっと危なっ 思考回路が完全に襲うノリだった




祐基「美味しい〜！

…ん？あ、お姉さんも一口いる？」


ニコニコしながら私の口元に差し出してくれる


そのフォークさっき貴方食べてたやつ！


かっ、か、関接キス！


え、いいの？！



.

◯prologue4→←◯prologue2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す