閑話 シリアスを吹っ飛ばす小ネタ集 ページ32
@431話
「まさかあんな勘違いをされるとは思わなかったな」
「本当、勘弁してほしいよね」
リビングでそんな会話をするAと『小狼』はどちらもひどく疲れ切った顔をしている。
あの“おまじない”が効いたのか、ここしばらく悪夢にうなされていた『小狼』をぐっすり寝かせるという目的は達成できた。
けれどちょっとしたアクシデントがあってAもそのまま一緒の部屋で寝てしまい、そのせいで黒鋼とファイに変な誤解をされてしまったのだ。
二人で必死に説明したおかげでどうにかその誤解は解けたが、なんだか凄く疲れてしまった。
「ファイなんて『お年頃の男女が一緒の部屋で寝るなんてお母さんは許しません！』とか言ってさ、すごくノリノリだったよね。あんなファイ久しぶりに見たよ」
「そうだな。忍者はともかくあの人は確実に楽しんでいたと思う」
「ってかあの二人、最近は割とドライな関係だったのにどうしてこういう時だけ息ぴったりなんだろ」
「……保護者だからじゃないか？」
「なにそれ初耳なんだけど」
はあ、と吐いたため息が重なる。
タイミングまで全く一緒だったのが少しおかしくて、『小狼』と顔を見合わせて笑ってしまった。
@447話
気に食わない。
彼女に笑みを向けられ、彼女に頼られ、彼女に無自覚ながらも想われる少年が。
かつて自分や“彼”がいたのと同じようで少し進んだ場所にいる彼が。
とてつもなく気に食わない。
「何よりあいつも無自覚なのが気に食わない」
彼も彼女に惹かれつつあることは第三者の僕が見ても明らかなのに、肝心の当人は全く気付いていないのが腹立たしい。
前に飛王に愚痴った時は「彼にも大切な人がいて、その人を想う気持ちが彼女への気持ちを隠しているからではないか」みたいなことを言われたっけ。
つまり二股ってことですか、と問い詰めて詳細を聞こうとしたら飛王にすごく面倒くさそうな顔をされたけれど。
あの人のあんな人間らしい顔初めて見たよ。
「よし、とりあえず次会ったら決闘だ。あいつが彼女に相応しいかどうか、僕がこの目で見定めてやる」
「……どの面下げて言ってるんだよ。あと独り言がうるさい」
カイルが呆れたようにツッコミを入れてくるけど、我関せずとスルーした。
@451話
「ねえ蓮翠。今更だけど、運転免許なんていつ取ったの？」
「ん？ メンキョって何？」
「……無免許運転か」
むしろ何で運転できるんだ。
おまわりさんを呼びたくなる気持ちをグッと堪えて、Aは車に乗り込んだ。
第456話 強いと弱い、良いと悪い→←第455話 雨の中の嘘
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白野 - 最初から一気に読んでしまうくらいとても面白かったです！続きを楽しみにお待ちしています！ (2021年11月3日 22時) (
レス) id: 9415252d02 (このIDを非表示/違反報告)
輝石 コハク(プロフ) - まめさん» コメントありがとうございます！ 1から10まで一気に！？ ありがとうございます、そしてお疲れ様です！ しかも読みやすいと言って頂けるとか重ね重ねありがとうございます！！ まだ28巻中の半分を超えたぐらいなので、これからもお付き合い頂けると幸いです！ (2020年5月15日 16時) (レス) id: 75674cf5a0 (このIDを非表示/違反報告)
輝石 コハク(プロフ) - あゆさん» 長らく音沙汰なしでごめんなさい！ 色々あって時間を取れずにいましたが、完結させると豪語した以上は少しずつでもお話を書き続けていきますので！ 筆が遅い分内容も丁寧に……なるかは分かりませんが、よろしければこれからもお付き合いください！ (2020年5月15日 16時) (レス) id: 75674cf5a0 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - はじめから一気に読みました！！とても面白くてすいすい読めました！更新頑張ってください(* ´ ▽ ` *) (2020年5月12日 17時) (レス) id: dd4ecb1951 (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - 復帰(？)、おめでとうございます！ (2020年5月9日 18時) (レス) id: 3afd599366 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：輝石 コハク | 作成日時：2019年4月15日 22時
