jack.07 ページ9
突如吹いた風に、二つの影は同様の驚きを身に現した。街角でこのような風は見られない、これは"誰か"が"意図的"に起こしたものだと。アルカナの勘がそう告げていた。
その勘がいい意味でも悪い意味でも取れる程に的中し顔をどちらともなくしかめる。
その二つの視線は風が巻き起こった場所に突き刺さっていた。
「……」
間もなくその風の中心から現れたのは、他でもない――
……"世界"
.
.
「…やぁ、まだ決着は付いていないようだね」
「…黙れ、何しに来た」
棘を刺すかのような声色でキルが世界…基、シヴァに問い掛けた。
一般人ならば震え上がるほどの空気と声色にも、彼は一見人柄が良さそうな微笑みを崩さないまま彼女を見た。
…答えは、くれないで。
「うん…それだけのものがあれば十分、かな」
「シヴァ、何が言いたいんだ」
蓮玖が思わず声を投げ掛ける。脅しでも心配でもない声色で。
だがそれにも答えずに、シヴァは目を細めた。長いまつげが彼の青色の目に影を落とし儚げに揺れるが、最早それも見えていない。
キルは鮮やかな黒髪を揺らし、近くの建物の影を"掴み取り"、武器にした。
彼女の能力は身近な物体の影を武器として扱えること――…これはキルが尤も憎むシヴァが与えた能力と皮肉はあったが、それでも使えるものならばと使った。
牙を向いた影が鋭い形となりシヴァに襲い掛かる。
…何の前触れもなく。
――ﾄﾝｯ
「へぇ、かなり使えるようになったんだね」
「……っ、すべては貴様を消すためだ!!こんな世界を…壊すためにある道具だ!!」
怒れば怒るほど能力の強さは限界を知らないほどに増幅する。
シヴァはそれを薄く微笑みながら飄々と避け、蓮玖も自身の能力―…炎で防御をしていた。
視界を黒で埋め尽くされるほどの影。それほど彼女の怒りは凄まじい物なのだと自身の炎の先を呆然と見つめる蓮玖。
大切な人を奪われた傷み。
それを知ろうとしても、
――あまりにも遅すぎたのである。
ラッキーアイテム
革ベルト
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Noah(プロフ) - 征鬼さん» ありがとう(^人^)嬉しいよ( ´艸｀)これからも頑張ります！(^^) (2014年7月11日 22時) (携帯から) (
レス) id: d37f8ae8d8 (このIDを非表示/違反報告)
Noah(プロフ) - 冬暮雪麗さん» そう言って頂けると嬉しいです…！ありがとうございます、頑張りますね！ (2014年7月11日 21時) (携帯から) (レス) id: d37f8ae8d8 (このIDを非表示/違反報告)
征鬼(プロフ) - ジャック編完結おめでとう！！続編も楽しみにしてるね！！(ノ´∀｀*)これからも頑張れ！！((o(^∇^)o)) (2014年7月11日 18時) (レス) id: 468a52fde1 (このIDを非表示/違反報告)
冬暮雪麗(プロフ) - 続編楽しみにしてます!! がんばってください！ (2014年7月11日 18時) (レス) id: f596d484e0 (このIDを非表示/違反報告)
Noah(プロフ) - 大殿さん» はい、とうとうです！頑張りますねo(｀^´*) (2014年5月7日 20時) (携帯から) (レス) id: d37f8ae8d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Noah | 作成日時：2014年4月12日 16時
