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「え!?お姉ちゃん髪の毛短くなってる!!」

「びっくりした?」





ヘラヘラと笑ってみせると、津美紀は「かっこいい!」とべた褒めだった。伏黒は伏黒でまだ見慣れないからなのか、色んな角度から彼女を見ている。





「なんで急に来たんだ?」

「あぁ、二人にちょっと話があってさ。」





Aがそう言うと、二人は首を傾げた。五条カスタムだったショートパンツは捨て、長ズボンに変わった制服。短くなった髪に、何処と無く変わった雰囲気。伏黒はこの中で言えば末っ子だが、そのどこか子供らしくない性格故にいつもと違う何かに気付いた。





「実家を出てきたんだ。だから今日から君たちの苗字を使いたい。つまり、私が親代わりってことかな。」





そう言って笑って見せると、二人はちんぷんかんぷんだと言いたげにさらに首を傾げた。





「私も、今年で高専を卒業する。だからこんな離れた土地じゃなく、君たちを東京に迎え入れたい。立場上あまり二人と親しい関係だと気付かれるといけないから、家は別々だけど……どうする?お友達と離れたくないならここに住んでてくれても構わないよ。生活費は私が工面する。」





「どうしたい?」彼女は首を傾げた。津美紀は伏黒と視線を合わせた。そして、Aと目を合わせる。




「お姉ちゃん、迷惑じゃ……」

「迷惑だと思うならわざわざ誘わないでしょ。それに、私たちは叔母と姪と甥。家族に変わりは無い。」

「……恵、どうする?」

「…………なんで、家を出たんだ。」





伏黒はそれが不思議だった。あの家の人間がどれだけ屑で、居心地の悪いものかは伏黒も理解していた。しかし、そう簡単に出られる家でもないし、彼女はあの家の人間と言うにはある意味疎遠すぎる。





「私があの家の当主になるため。」




津美紀は「な、なんのこと?」と話についていけずにあたふたしていたが、「気にしないで」とAに頭を撫でられ、嬉しそうに笑った。

伏黒は驚いた様子だったが、何かを決意したように彼女の目を真っ直ぐ見た。





「姉ちゃんに着いてく。」





「いいか?津美紀」伏黒の言葉に、津美紀は笑顔で頷いた。こちらの友達と仲が悪かった訳じゃないが、弟がせっかく意見を出してくれたのだから文句はない。





「その言葉を待ってたよ。」





Aは満足気に笑った。不出来な兄に変わり、この子達を立派に育てるのは私だ。そう胸の内に決意した。

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- とても面白くていつも続きを楽しみにしてます。更新頑張ってください! (5月23日 15時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - あれ??五条先生オチ??ってなってます笑笑これからどんな風に夏油さんオチになるのか楽しみです!! (2022年1月21日 15時) (レス) @page28 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
五条彩香(プロフ) - 更新お願いします。・゚・(ノД`)・゚・。。・゚・(ノД`)・゚・。。・゚・(ノД`)・゚・。 (2021年5月11日 1時) (レス) id: 387b7f4b11 (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - 匿名さん» そういう言い方はやめたほうが…… (2021年4月30日 17時) (レス) id: 11ffe6e997 (このIDを非表示/違反報告)
五条彩香(プロフ) - wkwk(((o(*゚▽゚*)o)))wkwk (2021年4月29日 16時) (レス) id: 387b7f4b11 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年4月17日 0時

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