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｢どうぞ。｣
｢……ありがとうございます…｣
凛子はコーヒーカップを五つ用意すると、それをテーブルに並べ、純史の隣に座った。
｢この度は……ご不幸お悔やみ申し上げます………｣
彼女の言葉と共に、2人は親族である彼らに深々と頭を下げた。
｢……何分彼女の身体は損傷も激しく、正直いって我々でも見るのも無惨な姿でした。｣
｢………学長より、葬式も出来ませんで大変申し訳なく思っていると伝言を預かっています。こちらは、彼女の使用していた呪具です。許可をもらってありますから、どうぞお納めください。｣
そう言って彼女が影から出したのは、血が綺麗に拭き取られた彼女の呪具だった。彼女の青春の2年が、それに込められている。
｢……彼女の死の原因は私です。誠に申し訳ございませんでした。｣
｢おい、それは………｣
｢……頭を上げてちょうだい……私たちはね、あなたのこと責めるつもりないの。むしろ感謝してるの。｣
｢……………え？｣
｢……あなた、Aさんでしょう？あの子ね、あなたの話を沢山してくれたのよ。強くて憧れの先輩だって。｣
｢君の事情もね、僕たちに話してくれたよ。最初こそ君に良い印象を持っていなかったのも事実だ。でもね、薫子も太良も君のいい所を沢山知っていた。総司くん、君の話もよく聞いたよ。
だから僕達は二人に会ってみたかったんだ。｣
そう言って彼はまた優しく微笑んだ。その目には、涙が浮かんでいた。
｢……薫子はね、すごく幸せものだった。あなた達みたいな先輩に囲まれて。Aさんに出会えて、高専に入って………危険なことがあると分かっていたのに………結局死んでしまったけど………でもね、きっとあの子は最後まで幸せだったはずよ。
だから私達もあの子を高専に送り出したことを後悔してないし、太良に辞めろなんて言わないわ。Aさんも、自分のせいだと思わないでね。｣
凛子はそう言って、彼女の体を優しく抱きしめた。小さくて柔らかい。優しい匂いと、優しい温もり。今まで感じることのなかった温かさに、ビクッと体がはねる。
｢……ありがとう。｣
その言葉は、ストンッと彼女の中に落ちていった。
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夜 - とても面白くていつも続きを楽しみにしてます。更新頑張ってください！ (5月23日 15時) (
レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - あれ？？五条先生オチ？？ってなってます笑笑これからどんな風に夏油さんオチになるのか楽しみです！！ (2022年1月21日 15時) (レス) @page28 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
五条彩香(プロフ) - 更新お願いします｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡ (2021年5月11日 1時) (レス) id: 387b7f4b11 (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - 匿名さん» そういう言い方はやめたほうが…… (2021年4月30日 17時) (レス) id: 11ffe6e997 (このIDを非表示/違反報告)
五条彩香(プロフ) - wkwk(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))wkwk (2021年4月29日 16時) (レス) id: 387b7f4b11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花蛸花
| 作成日時：2021年4月17日 0時
