醜い猿-2【呪術廻戦】

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｢おぉ〜伸びたね〜｣





身長計の測定バーの指す数字を見て五条はそう言った。年をまたぎ、年に一度の健康診断。成長期を乗り越え成長しきったであろう彼女の身長は一年で15cmも伸びていた。





｢成長痛辛そうだったもんな〜｣

｢高校生男児の俺らより酷いってどういうこったよ。｣

｢その分ほかも発育よく育ってくれたよね〜｣

｢手をわきわきさせないで貰えますかね。｣

｢はいはい、体重測るから君たちは外に出て。｣

｢えー｣

｢えー、じゃねぇよ。｣

｢保護者として知っておくことは大事だしぃ〜…｣

｢5秒以内に外に出ろよ。｣





家入にメスを向けられた3人はピシッ！と背筋を伸ばして医務室を駆け足で出ていった。





｢はい、服脱いで〜｣





体重を測り、胸囲、腹囲を測り、やっと健康診断は終わる。





｢体重何キロだった？｣

｢そろそろデリカシーを覚えた方がいいかと。新入生も入学してくることですし。｣

｢やっと後輩ができる〜！先輩かぜ吹かしにいこ。｣

｢やめとけ。｣

｢スリーサイズは？｣

｢今日の夕飯無しでも良さそうですね。｣

｢ごめんって！｣





もうすぐ新一年生が入学してくると言うのに、いつも通りの彼に3人はため息をついた。





｢今年は4人でしたね。｣

｢俺の妹も入学してくんだ〜！｣

｢お前の妹とかどんなだよ。｣

｢あなたの妹がどうであれ、生意気ならそれなりの洗礼が必要ですね。｣

｢お前の洗礼とか絶対やだ。｣

｢いじめたりすんなよ！？｣

｢先輩かぜ吹かしてやろうとしてる人に言われたくないです。｣





最初に比べればだいぶ馴染んできたし、最近では笑顔を見せてくれるようになった。初めて彼女が笑った時は2人は大はしゃぎで、五条はうるうると涙をうかべていた。

それにはAもガチ引きしていたが。





｢うるさいお猿さんが増えないといいですけど〜｣

｢俺見ながら言うんじゃねぇよ。｣

｢まぁまぁ、喧嘩すんなって〜｣





"問題児二人。ただし最強。"





ほんの数年前そう呼ばれていた五条と夏油。しかし、今は新たな問題児達が誕生していた。





"問題児三人。ただし最強。"





まさしくその言葉が彼らにはピッタリだった。





｢ほんと、退屈しない子達だよ。｣





そう言った五条は、クツクツと笑った。

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