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家に着いて、彼女をソファーに座らせる。温めた方がいいのか、冷やした方がいいのか、よく分からなかったがあまり痛い時は冷やした方がいいと聞いた気がするな、と思いアイスノンを足に当てて毛布をかけてやる。
「病人じゃないからお粥じゃなくてもいいしね〜…んー、炒飯でも作る?簡単だし!」
「……ん。」
「じゃ、少し待っててね〜」
最近の料理担当はAだったため、久しぶりにキッチンに立つ。野菜たっぷりの炒飯を作りテーブルに並べる。身体が痛くて食欲が無くなるなんてことはないだろうが、気分的に食欲が湧かないようで半分残してしまった。
五条がその半分を食べている間、Aはシャワーをあびる。
「A〜大丈夫〜?」
「……ん。」
風呂場から壁を伝いながら出てくる彼女を抱えて、再びソファーに座らせる。余程痛いのか、キュッと丸まって横になってしまった。
「僕もシャワー浴びてくるから、少し待っててね。何か欲しいものある?あ、ケーキ食べる?」
「…ん。」
ケーキと一緒にコーヒーを彼女の前に置いておく。ケーキだし、きっと完食されているだろうなと思いながらシャワーをあびる。
案の定、戻るとお皿の上にあったチョコレートケーキは綺麗に完食されいたが、当の本人は痛さのあまり唸りながら丸まっていた。
「まだ痛い?」
「……いたい……」
「こればっかりはどうしようもないからねぇ。」
ちょっとごめんね〜と断りを入れて、 彼女を抱き抱えると、ソファーに胡座をかいて座り、その膝の上に彼女を座らせる。
「どこら辺が痛い?ここらへん?」
「……うん。」
「触るよ。」
足首やふくらはぎの当たりに触り、少し摩る。摩ってやったり、マッサージをすると少しは良くなるから、という家入からの助言を受けたので早速実行する。
「早く痛いの良くなるといいけどねぇ。眠れそう?」
「…………ん。」
関節を擦りながらぽんぽん、と背中を摩ると、ゆっくり目を閉じて眠ってしまう。うんうん、と頷いて彼女を部屋まで運ぼうと抱える。
「んん……す…ぐる……さ……」
「は………」
グッと胸元に顔を埋めて擦り寄ってくると、彼女はそう呟いた。
「………まぁ、そう簡単には忘れてくれないか。」
五条は、少し悲しそうにそう呟いた。
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三隣亡 - とても面白いです!!これからも頑張ってください!続きを楽しみにしてます! (2021年3月28日 13時) (レス) id: 9280cade43 (このIDを非表示/違反報告)
璃桜(プロフ) - 七並べって七を基準に並べていくゲームなので七を止めるって事は出来ないですよー (2021年3月25日 21時) (レス) id: b88feecc79 (このIDを非表示/違反報告)
夜野ちい(プロフ) - オリキャラ2人がイケメン過ぎて惚れました...!!これからも頑張ってください。更新楽しみにしてます! (2021年3月19日 19時) (レス) id: 8c8c6f90f4 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 夢主の絵が他の人の作品にあったやつと超似てますねびっくりしましたお話は面白いです! (2021年3月15日 8時) (レス) id: e142c5115f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年3月15日 0時