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「へぇ、君がAか。」
「はい、初めまして。禪院Aと申します。」
人当たりのよさそうな笑顔を浮かべて、頭を下げる。彼女の目の前には、高専専属医師の家入硝子の姿があった。
「家入硝子さん、ですよね。五条先生からお話伺っております。反転術式をお使いになられるようで……これから、度々お世話になると思いますが、どうぞよろしくお願いします。」
「よろしく。…なるほど、随分としっかり教育されてるみたいだな。でも別に私に気を使わなくてもいいよ。五条に話は聞いてる。無理に笑顔を浮かべなくてもいい。」
「………話………?」
「作り笑顔が得意な仮面少女……ってね。」
Aはスっと笑顔をなくして、五条の方を見る。当の本人はてへっと舌を出して、自分の頭をコツンっと小突いた。
「……チッ」
「え、今舌打ちした?」
「………いえ、べつに。」
「うん、その方が君らしいじゃない。無理に笑うとストレスになるからな。」
「別に、あれが落ち着くだけなんで。」
「ははっ、五条の言った通り、随分ドライだね。」
「それで、私に話があったのでは?」
「特にないよ。夏油が教育した女の子ってのを見てみたかっただけ。あいつに何教わったの?」
「…なに…と言われても……呪術についてとか、戦い方。あと、猿がいかに醜いかとか。」
「…なるほど、自分好みに教育されてるわけだ。君が非術師を嫌うのは構わないが、ここでそれは通用しないよ。」
「分かってます。ですから、言われれば助ける予定なので、ご心配なく。余計な被害は出しませんので。」
「その考えも少しずつ直そうね〜?」
「……はぁ……」
頭に顎を乗せてくる五条にAはため息をついた。この数日で、彼がいかに軽薄の男かというのはよく分かった。この人に着いてくることが本当に正解だったのだろうかと。
「何か困ったらいつでも言いな。五条から助けてあげるくらいはしてあげるよ。」
「え、何それ。」
「そのままの意味だろ。」
「…………よろしくお願いします。」
「A???素直なのはいいけどさ、ね?」
「………………」
「え、無視?」
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三隣亡 - とても面白いです!!これからも頑張ってください!続きを楽しみにしてます! (2021年3月28日 13時) (レス) id: 9280cade43 (このIDを非表示/違反報告)
璃桜(プロフ) - 七並べって七を基準に並べていくゲームなので七を止めるって事は出来ないですよー (2021年3月25日 21時) (レス) id: b88feecc79 (このIDを非表示/違反報告)
夜野ちい(プロフ) - オリキャラ2人がイケメン過ぎて惚れました...!!これからも頑張ってください。更新楽しみにしてます! (2021年3月19日 19時) (レス) id: 8c8c6f90f4 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 夢主の絵が他の人の作品にあったやつと超似てますねびっくりしましたお話は面白いです! (2021年3月15日 8時) (レス) id: e142c5115f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年3月15日 0時