・11 ページ11
「これは……」
「やっぱり知らなかったか〜!」
「……私の術式は自然操術式のはず……」
「うん、それに間違いはないよ。じゃあここで、日本昔ばなし〜!」
いえーい!と五条は手をぱちぱちと叩く。
「昔ね、まぁ1000年も昔の話なんだけどさ。当時の禪院家の当主のお姉さんがいてね。その彼女も自然操術式の使い手だった。相伝の術式を受け継いだ姉と弟。
でもね、彼女はそれだけでは終わらなかった。彼女は相伝である自然操術式、そして十種影法術。そのふたつを持ってして産まれたんだ。彼女は呪術会切手の強者でね。六眼と無下限呪術を持ちえた五条家の当主……つまり現代で言う僕と同じくらい重宝されたわけ。ならなぜその彼女は当主にならなかったかなんて簡単だ。当時の禪院家は今以上に男尊女卑が激しくてね……まぁ、元々時代が時代だからさ。でも重宝されてたのは本当だよ。」
「……つまり、私はその女性と同じなんですか?」
「そうそう!そういうこと!でも、当時の彼女の使う十種影法術は戦闘にはさほど向いていなかった。自然操術式が本命だからね。でもね、Aならどちらも平等に使うことが出来る。それは何故か………分かる?」
「………天与呪縛。」
しばらく考えた彼女は小さくそう呟いた。
「そうそう!Aはどちらの術式も平等に扱える程の呪力量と並外れた身体能力を手に入れた。その変わり、双子として生まれた。禪院家で男女の双子といえば不吉、そして不幸の象徴。その不吉の象徴として生まれる代わりに大きな力を与えられた。まぁ、双子の男の子が死んじゃったからその不吉は無かったことになるわけだけど、Aの天与呪縛は無くなるわけじゃないよ。」
「それをなんで俺に?」
「そりゃ、恵と一緒に訓練するためだよ!平等に扱えると言っても、Aは今まで術式について知らなかった。なら、特訓あるのみでしょ!そもそも両方扱うだけの呪力量を扱い切れるだけの力がまだAにはないからね。宝の持ち腐れで終わるのはもったいない!」
ね?と五条は言うが、正直彼女にとってどうでもよかった。双子に産まれたというだけで自分は売られて、あんなクソみたいな家に引き取られたのか。彼女はため息をついた。
1105人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
三隣亡 - とても面白いです!!これからも頑張ってください!続きを楽しみにしてます! (2021年3月28日 13時) (レス) id: 9280cade43 (このIDを非表示/違反報告)
璃桜(プロフ) - 七並べって七を基準に並べていくゲームなので七を止めるって事は出来ないですよー (2021年3月25日 21時) (レス) id: b88feecc79 (このIDを非表示/違反報告)
夜野ちい(プロフ) - オリキャラ2人がイケメン過ぎて惚れました...!!これからも頑張ってください。更新楽しみにしてます! (2021年3月19日 19時) (レス) id: 8c8c6f90f4 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 夢主の絵が他の人の作品にあったやつと超似てますねびっくりしましたお話は面白いです! (2021年3月15日 8時) (レス) id: e142c5115f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年3月15日 0時