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「「「「いただきます。」」」」





シチュー、そしてサラダ。それらができあがり、四人で食卓を囲む。





「おいしー!」

「お姉ちゃん、パンいる?」

「んーん、大丈夫。」

「Aは料理上手だね。美味しいよ。」

「……そう。」





Aは言われ慣れていないのか、なんて返事をしていいかわからず、スプーンを口の中に入れた。これから沢山褒めてあげよう。





「でも、私お野菜嫌い〜……」

「こら、菜々子。人参を避けるんじゃない。」

「……食べないとお猿さんになっちゃうんだよ。」

「え!?ほんと!?」





人参をすみっこに避けていた菜々子の手が止まり、前のめりになって彼女を見た。






「そうそう……なんだっけ……呪力?」

「うん、呪力。」

「お野菜をちゃんと食べないと、呪力がどんどん減るんだよ。」

「食べる!ちゃんと食べる!」

「………これ使えるな。」





ガツガツと人参をかき込む菜々子を見てボソッとそうつぶやいた彼女は黙々とシチューを食べる。子供の面倒を見るのが上手いようで、夏油は感心したように彼女を見た。





「「「「ご馳走様でした。」」」」

「お皿、洗うから持ってきて。」

「はーい!」

「手伝おうか?」

「……洗うだけだし。」

「なら、私がお皿拭く!」

「私片付ける。」

「夏油様は休んでて!」

「ははっ、はいはい。」





菜々子に背中を押されて夏油はソファーに座ると3人の様子を眺めた。姉妹のようなその光景にむふふっと笑い、こっそりと写真を撮る。新しい待ち受け画面に決定。

彼女のことはさほど心配はしていなかったが、ここまで馴染むとは思わなかった。菜々子と美々子もこんなに早く懐くとは予想外。それだけ彼女が心優しいということだろう。あの村の猿たちはやはり見る目が無い。





「おわりー!」

「…助かったよ。ありがとね。」

「またお手伝いするから、言ってね。」

「うん、ありがとう。歯磨きしようか。」

「うん!げとーさま!」

「はいはい。」





夏油は立ち上がり、彼女らと一緒に洗面台に向かう。Aに新しい歯ブラシを渡して、四人揃って洗面台の前で歯を磨いた。新しい家族が増えた。なのに不思議と違和感もなくて、夏油はとても幸せそうだった。

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まゆゆ - 続編ですか! これからも頑張ってください(≧▽≦) (2021年3月13日 20時) (レス) id: 65cce41a2e (このIDを非表示/違反報告)
低体温(プロフ) - 更新される度読むのが楽しみです!!更新頑張ってください!! (2021年3月6日 4時) (レス) id: df64c86b58 (このIDを非表示/違反報告)
ぬっさっさ - めっちゃ好きです!!更新頑張ってください! (2021年2月24日 21時) (レス) id: 092bd421d4 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 面白いです!更新頑張ってください! (2021年2月23日 16時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こういう系のお話めちゃめちゃ好きです! 推します! (2021年2月23日 15時) (レス) id: 70b578b6e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月23日 12時

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