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「夏油様、御要望のお品物です。」

「あぁ、ありがとう。」





一着の部屋着と私服、そして彼女菅田に交わせた下着の袋を受け取る。早く帰らないとやはり心配だ。





「その少女の戸籍はどう致しましょう。」

「菜々子と美々子の時と同じく、それらに詳しい信者に作らせてくれ。生年月日、その他諸々は後で送るから。」

「かしこまりました。」

「じゃ、私は帰るよ。」





そう言って夏油は足早に帰路についた。初対面があれだと言ってもやはり心配なものは心配だ。急いで玄関の鍵を開けて勢いよく扉を開く。





「ただいま。」

「夏油様!おかえりなさい!」

「みて、夏油様。お姉ちゃんが折り紙おってくれたの。」





そう言った美々子の手にはピンク色の折り紙で折られたうさぎが握られており、目はキラキラと輝いていた。夏油はポカンと口を開けた。





「……随分、仲良くなったね。」

「お姉ちゃんすっごく優しいんだよ!お勉強も教えて貰った!」

「お姉ちゃん、次夏油様作って。」

「人間折ったことないから上手くできないかもよ。」





そう言いながらも折り紙を手に取る彼女を見て、なんだ、心配の必要なんてないじゃないかと、夏油は安心したようにホッと息を吐いた。





「A、二人の相手をしてくれてありがとう。先にシャワーを浴びておいで。その後傷の手当をしよう。下着と洋服の開封は自分でできるね?」

「うん。」

「はいこれ。こっちは私服だよ。明日これを着て買い物に行こう。」

「……うん。ありがとう。」





そう言って、彼女は袋を受け取った。丁寧にそれを開封して、下着と部屋着、そしてタオルを持たせてお風呂場に案内する。





「湯船は染みるかと思って溜めてないけど、浸かりたい?」

「ううん。シャワーだけでいい。」

「そう。ゆっくりしておいで。」





パタンッとお風呂場の扉を閉めてリビングに戻ると、二人はまだはしゃいでいた。





「次何して遊んでもらう?」

「塗り絵。」

「えー、トランプにしようよ〜!」

「こらこら、喧嘩しないよ。頼めばどちらの遊びにも付き合ってくれるさ。それに、これからは彼女もここに住むんだし、これから沢山遊べばいいよ。

二人は彼女が好き?」

「うん!あのね、昔の話をしたら、頑張ったねって頭撫でてくれるの!お姉ちゃんに頭撫でてもらうの、大好き!」

「……優しくて、暖かいから私も好き。」





二人はふわふわと笑っていた。良かった、上手くやっていけそうだ。

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まゆゆ - 続編ですか! これからも頑張ってください(≧▽≦) (2021年3月13日 20時) (レス) id: 65cce41a2e (このIDを非表示/違反報告)
低体温(プロフ) - 更新される度読むのが楽しみです!!更新頑張ってください!! (2021年3月6日 4時) (レス) id: df64c86b58 (このIDを非表示/違反報告)
ぬっさっさ - めっちゃ好きです!!更新頑張ってください! (2021年2月24日 21時) (レス) id: 092bd421d4 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 面白いです!更新頑張ってください! (2021年2月23日 16時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こういう系のお話めちゃめちゃ好きです! 推します! (2021年2月23日 15時) (レス) id: 70b578b6e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花蛸花 | 作成日時:2021年2月23日 12時

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